えくそしす島

ザ・ハントのえくそしす島のレビュー・感想・評価

ザ・ハント(2020年製作の映画)
3.2
元のタイトルは「レッド・ステートVSブルー・ステート(赤い州VS青い州)」だったと、ハリウッド・リポーター(映画業界紙)から情報が出ているが、ユニバーサル側はこれを否定している。

一般層と富裕層

保守層とリベラル層

共和党と民主党(レッドとブルー)

それらの社会風刺を人間狩りで表現して、ドナルド・トランプが激怒したやら公開延期だー中止だーと話題になった問題作だ。

あらすじ
ある日、猿ぐつわをかまされた12名の男女が森の中で目を覚ます。彼らはそれぞれ誘拐され、その場所に連れて来られたようだった。
一つの木箱が置かれ、その中には一匹の豚と、多くの武器が入っていた。それぞれが武器を手に取ると、どこからともなく見えない敵からの攻撃が…

不謹慎かつ政治的で残酷な問題提起作品とされているが、これはテーマを踏まえた上で楽しむある意味コメディ作品だ。

上記のテーマを皮肉に振り切っただけで、パッケージの謳い文句にあるほど中身のある映画じゃない。あはは、くっだらねー!と、かるーく観るのが正解だろう。

開始から途中までは「先が読めない展開」で盛り上げる。映像、演出、描写、音楽をB級風に仕上げているのには好感が持てるし、「ハロウィン」でのジェイミー・リー・カーティスが好きな人ならば確実にハマる。
だが、それらが苦手な人には全く合わない。

グロや残酷描写も勿論あるのだが、描写がコメディチックなので苦手な人も大丈夫だ!きっと!多分!

皆知っての通り、似たような作品は多いが問題となったテーマの皮肉が効いているので、B級バイオレンス風ブラックコメディ仕立てとしてなら飽きずに楽しめる。

格差社会が〜

銃社会が〜

政治批判が〜

SNSが〜

えーい、どーでもいい!そんな大層な映画じゃないっ!

散々騒がれた今作だが、これに真面目に反応する方が問題だろう。