塚原直彦

シャン・チー/テン・リングスの伝説の塚原直彦のレビュー・感想・評価

4.0
MCU的に前作のブラック・ウィドウは番外編なる立ち位置だったので(ドラマシリーズは除く)、今作にていよいよフェーズ4が本格始動。
これまでとは比べ物にならないマイナーなキャラクターの物語に、ほぼ無名レベルの俳優を主演にキャスティングというのはむしろ自信の現れか。

原作のブルース・リーオマージュが語るように、今回の見所はアジア人が魅せる体術。
お馴染みの修行シーンから始まり、ジャッキー風の竹の足場を使った肉弾戦はどこか懐かしくもCOOLにアップデート。
そこに後半とあるスペシャルなパワーが加わるのだが、その飛躍の仕方はせっかくのオリジナリティを削ぐようにも見え賛否両論かも。

しかし周りを固めるのは飛ぶ鳥を落とす勢いのオークワフィナにミシェル・ヨー、香港が誇るMr.レジェンドのトニー・レオンなどまさに磐石の布陣。
作品としてのその絶妙なバランス感覚は相変わらず見事で、主演のシム・リウの伸び代も含め今後が楽しみ。
個人的に今回のポストクレジットシーンはフリが利いてる上にズルくて120点。
塚原直彦

塚原直彦