叡福寺清子

ハロウィン THE ENDの叡福寺清子のネタバレレビュー・内容・結末

ハロウィン THE END(2022年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

前作を邪悪が伝播する作品としますと,本作は邪悪が憑依する作品でした.こんばんわ.三遊亭呼延灼です.
それが証拠に,キルカウントはマイケルよりもコリーのほうが多かったですしお寿司(マイケルが殺害したのは,ダグ巡査・看護師デブ・コリー・カニンガムの3人だけ).そして,一目見て判別できたマイケルの弱体化.前作で,ローリーはマイケルが超常現象的存在と化し人々の恐怖心を糧とし,キルカウントを重ねるほど強くなると指摘していました.そして,Killsから4年後を描いた本作では,マイケルの存在は,一部の人々以外には恐怖の対象ではありませんでした.であればマイケルが弱体化するのも,無理ないことやもしれません.それ以外にも健康診断とか行ってなさそうだし,野菜も摂ってなさげできっと高脂血症だろうし,そもそも老眼のはず.健康大事!!

弱体化したマイケルに変わって邪悪となったのがコリー青年.元々は好青年だったコリーを襲った不幸な事件.サイコパス扱いするハドンフィールド住人.こいつらKillsから何も成長してねぇんでやんの.であれば言ってみれば,コリー青年はハドンフィールドが産み出した邪悪でありましょう.その彼が復讐劇に興じるのは理解できると同時に,“人としての情けを断ちて,神に逢うては神を斬り,仏に逢うては仏を斬りまくる”キリングマシーンであるマイケル・マイヤーズとは異なる邪悪であった事が印象深かった次第です.そのコリーがローリーの孫であるアリソンと良い仲になるのは,何の因果だったのでございましょう.女性は危険な香りがする男性に惹かれるとはよく言いますが,だったら私にだって近づいてくる女の人がいても良さげ・・・はぁ,経済的な危険は守備外ですって・・・なるほど納得のご意見でございます.

ハドンフィールドといえば,マイケルの確実なる死を見届ける為に集まった群衆.そして,亡骸を粉砕したローリー.その儀式をもってハドンフィールドは浄化されたと解釈してもよろしゅうございましょうが,プロデューサーのマレク・アッカドはマイケルを殺すことを禁止する条項を持っているそうなので,早晩マイケルは帰ってくると考えたほうが良さそうであります.現場からは以上でっす.