藍住

ブラックパンサー/ワカンダ・フォーエバーの藍住のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

怒りは全てを燃やし尽くす。
シュリが兄と母の死で悲しみに暮れる中、復讐に燃えるけど、タロカンの民の優しさや国の美しさも知っている。
悲しみと怒りの間で身も心も引き裂かれそうになりながら、シュリが自分自身で導き出した答えがあれで本当に良かった。
私は『NOPE/ノープ』の時もそうだったんだけど、黒人と黒人じゃない非白人が手を取り合って連帯できる映画はそろそろ作られても良いよなってずっと思っていて。
今回もヴィランがスペインによって抑圧された側のタロカンを率いるネイモアっていうのが非常に引っかかっていたので、大丈夫かな〜とヒヤヒヤしていた。
だからあそこが着地点で良かったと思う。
でももっと欲を言うなら闘いの過程で気付くのではなく、対話によって導かれて欲しかったな〜とも思う。

なんというか、現実の悲劇と重なってしまっているのと、あまりにも自分と映画との距離が近すぎて私は一体何で泣いているのか分からなかった。

アヨとアネカのロマンス、やるならちゃんとやってくれ〜
スカイウォーカーの夜明けと同じレベル(というかこっちは口にキスすらしてない)の酷さなのでそこはちゃんと反省して欲しい。

王政も世襲もマジでくたばれ〜〜〜〜〜〜〜
この辺り、心が非常にざわついていたので早急に王政をぶっ壊して欲しい。

最後の最後でティ・チャラの息子が出てきたのはやめてほしかったな………。
結局血統の話になっちゃうじゃん??????
というか、今はいいかも知れないけどそのうち彼がブラックパンサーを継ぐ話になっちゃうんじゃない?????
違う????????????
せめて養子を迎えるとかそういう方向性だったらもう少し違っていたかも知れない。
血のつながりを強調して終わらないで欲しかった。
あくまでもシュリの物語で閉じて欲しかった。

でもチャドさんとティ・チャラにさよならをさせてくれて有難う。
藍住

藍住