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喜劇 愛妻物語のkassyのレビュー・感想・評価

喜劇 愛妻物語(2020年製作の映画)
3.5
オンライン試写にて。

『百円の恋』で知られる足立紳さんの自伝的小説を自ら監督し映画化。
うだつの上がらない夫を濱田岳が、夫を罵倒しまくる妻役を水川あさみが好演。

年収50万しか稼ぎのない売れない夫に不満が溜まりまくりの妻は罵詈雑言を浴びせまくる。さらにセックスレスであり妻を求めるが、妻はそんな夫を疎ましく思い拒否し続ける。そんな中取材旅行へと香川に家族3人で出かけるのだった。

妻の罵詈雑言加減がかなりすごいのだが、そんな妻にしてしまったのは夫のせいであるし、香川の取材旅行も宿とか全部妻がとってるし、マジで節約頑張ってるのに夫はなんも考えてないし、、自分の取材旅行なんだから計画立てろよな、そういうところだぞ!!好きでこんなに怒りたくないよ(汗)と、個人的には妻側の味方で見てしまった。でもやっぱりどこか夫の才能を信じている妻。
男性側にしてみたら、ここまで言われたら我慢ならない、と思う人もいるかもしれない。

しかしながら、夫は少しの反論はしつつも全てを受け止めて妻を愛してると呟くのである。これもひとつの夫婦のカタチ。エンドロールの悪態つきつつも楽しそうなことよ。
まぁ、板挟みの子供はさすがにかわいそうだと何度も思ってしまったけど(汗)

兎にも角にも、ほぼほぼ実体験に基づく脚本であり、夫の気持ち悪さやダメっぷりも、妻の厳しさも、リアリティたっぷりなのが見どころである。
特に水川あさみのユーモアがありながら強い演技でナチュラルな色気のある佇まいが良かった。

試写会では、足立紳監督と奥様の足立晃子さんのzoomインタビュー付き。
夫婦のやりとりが映画と全く同じで笑ってしまった(笑)奥さんのビシビシ旦那さんにつっこむ口調や旦那さんの空気感がそのまま(笑)
奥さんストローで缶チューハイ飲んでるし(笑)
奥さん、愛はないけど、足立さんはうやむやにする能力が高いとのこと。
いまだに奥さんが夫の直筆の原稿をパソコンに打ち込んでいるらしい…。共同作業の絆もあるのかもしれないですね。
売れるのであれば、どんだけネタにされてもいい。という肝の座り方が良い。
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