にしやん

正しいバスの見分けかたのにしやんのレビュー・感想・評価

正しいバスの見分けかた(2015年製作の映画)
4.0
当時は今ほど有名でなかった中条あやみ、岡山天音、葉山奨之、萩原みのりの4人が高校生を演じる、2015年に撮られた25分の短編映画や。いやー、4年前やからできたんやろけど、まさに奇跡のキャスティングやな。

話としては関西(撮影場所は群馬の中之条やけど)の田舎の高校生のあるある会話劇やねんけど、とにかく中条あやみの存在感が際立ってるな。これだけで映画に引き込まれるわ。それと、中条の関西弁さすがや。やっぱりネイティブはちゃうわ。葉山奨之も明らかにネイティブ。分かるもんには分かるねん。この二人のリアルネイティブ関西弁だけでも、なんかおっちゃん嬉しいなあ。

本作はプロットで観せるというよりも、関西の高校生のあるあるな会話のみのオフビート系映画やな。自主映画の王道と言えば王道。なかなか立派なもんや。短編やねんから、変にプロットで勝負せんと、こういう作りで割り切るっちゅうんは何か潔うて、逆にええわ。とにかく中条のキャラのリアルさが凄いわ。これ本人、殆ど素とちゃうんかな?

ラストの路線バスを停車させたままのボーっとした会話も上手いな。こじんまりとしたカタルシスかてちゃんとあるし。せやけど、運転手や乗客からしたら、イライラしまくりやけどな。「早うバス出したれよ」ってツッコミ入んで。その辺のオチがあったかて良かったんちゃうかな。どやろ?
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