近藤真弥

ハリエットの近藤真弥のレビュー・感想・評価

ハリエット(2019年製作の映画)
3.1
奴隷解放運動家や女性解放運動家として知られるハリエット・タブマンが題材の映画。アメリカの歴史を変えた女性に対する敬意で溢れる内容からは、制作陣の誠実な姿勢がうかがえる。良くも悪くもタブマンの半生を見せるだけなので、映像面や音響面での斬新さを求める人は肩透かしを食らうかもしれません。とはいえ、未だ人種差別や女性差別が蔓延る現在において、いま以上にそれらが苛烈だった時代に生きたタブマンを描くのは意義があると思います。ラストで銃を構えるタブマンの表情に、心を撃ち抜かれる人も多いでしょう。日本ではジャネール・モネイの出演がやたらピックアップされるけど、抜群に素晴らしいのは主演を務めたシンシア・エリヴォの演技です。
近藤真弥

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