主人公は中国系アメリカ人のディスティニー(コンスタンス・ウー）。
彼女はペチャパイのくせに腰回りだけはプニプニというメリハリのない、アジア人にしても割と残念な部類のスタイルの持ち主。背も低くてちんちくりん。ジェニロペ姐さんの引き立て役か？
そのもう一人の主役、ラモナ役のジェニロペ姐さんことジェニファー・ロペスはアラフィフ。
そんなメインキャストのストリップシーンこそあれど、肝心の露出はナシ（いったいどんなストリップシーンなんだ）。
本作は実際の事件から着想を得たらしく、犯罪に手を染める経緯に過不足はないけど、演出的な悲壮感は希薄。おまけに手を染めた後の爽快感も物足りない。
それぞれ落ちたときは何をやってもうまくいかないのに、2人が組んだ途端、それまでのうだつの上がらなさが嘘のようにあっさりうまくいく。
だから成功もどん底も薄っぺらい。その後の凋落も取ってつけたようで必然性がない。
全体的に軽妙なタッチで描かれていること自体に文句はいないけど、ユーモアのセンスはあまりない。
ただし、アラフィフのジェニロペ姐さんがストリッパー役を演じるというチャレンジ精神と体当たり演技は賞賛に値する。
年齢を感じさせないパワフルでゴージャスなダンスシーンは圧巻。
そこだけは認めざるを得ないし、一見の価値はある。
