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ハスラーズのunOのレビュー・感想・評価

ハスラーズ(2019年製作の映画)
4.0
ニューヨーク・マガジンの記事を原案に、ウォール街をターゲットとするニューヨークのストリップクラブで出会い意気投合したデスティニーとラモーナが、リーマン・ショックを受けて生活に困窮した事から、違法薬物を用いて意識を失わせた男性のカード不正利用で大金を巻き上げていく犯罪行為に手を出す様を描いたクライム映画です。

多種多様な女性達が財産も学歴もない文字通りの「裸一貫」から、金融危機を通じて間接的に彼女たちを苦しめたウォール街の財産と学歴を備えるエリート男性達、ひいてはその裏にあるもはや誰も行く先分からぬ社会システムへ
一糸むくいる「合法な悪行への非合法な復讐劇」を、窮鼠猫を噛む痛快さとそれでも晴れぬ無情と共に描きます。

行為自体のスケールは大きくないため恐怖や緊張によるスリルや高揚感には乏しいですが、ハマり役のジェニロペの存在感やネオンによる華やかな演出、テンポよく進む展開でそれを補います。最強だったあの頃への追憶と哀愁を感じさせ、不器用な踊り子達が踊らされていると笑われながらも尚舞い続ける様を描いた、大人の青春劇です。