J四郎

地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガンのJ四郎のレビュー・感想・評価

3.5
ゴジラシリーズ第12作。
監督はゴジラの息子以来の福田純。
主演は石川博。
ウルトラセブンのアンヌ隊員役で有名な菱見百合子も出演している。

今回の対戦相手はキングギドラと新登場のサイボーグ怪獣ガイガン。
このガイガンは当時としては斬新なデザインで人気があった。そのスタイリッシュさに子供の頃、好きな怪獣でした。

主人公が売れない漫画家なので冒頭からいきなり劇画が出てくる。
この人とヒロインの会話シーンのバックに「戦争を知らない子供たち」のBGMが流れる。この当時の明るい若者像ってことか?
ウーマン・リブの影響で空手を使う強いヒロインも登場。
漫画家が分かりやすいヒッピーな格好をした二人の仲間と共に子供ランドという怪しい施設を探る。
案の定、宇宙人に宇宙怪獣が出現しゴジラ&アンギラスとの戦いが始まるというお話。

今回、ゴジラとアンギラスが出て来るが何と漫画の吹き出しが画面に出て会話をする!
「おいアンギラス」「なんだい?」「いそげ!」
・・など、大人になった目線で観るとめっちゃシュールだ。

敵の宇宙人は正体がある生き物で、その影がなかなか気持ち悪い。
人間に成りすまして、人間の体はユニフォームだ。
なんて斬新な台詞をしゃべってくれる。
コイツらの星の末路やら話の内容も、機械化など文明社会への警鐘的なテーマがちらついている。
ゴジラシリーズを最初から追って行くと社会問題を取り入れているので、時代の移り変わりを感じれるので面白い。

特撮では都市破壊がなかなか派手で、クライマックスの戦闘シーンがけっこう見応えがある。
ガイガンの攻撃が凶悪で、ゴジラがたぶん初めて流血するシーンがある。
鮮血が飛び散る表現はガメラの影響?
ゴジラ&アンギラスVSキングギドラ&ガイガンのタッグマッチで
アンギラスが思ったより活躍してました。
耐えに耐えて最後に反撃を開始するゴジラが凶暴で、逃げるガイガンを何度も叩き落とし、アンギラスと一緒にキングギドラもフルボッコします(笑)

インパクトは前作ヘドラがあまりに凄かったので地味に感じるけど、堅実な作りにはなっています。
J四郎

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