地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガンの作品情報・感想・評価

「地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン」に投稿された感想・評価

Kuuta

Kuutaの感想・評価

2.8
1972年公開の12作目。監督は福田純。
見事な造形の新怪獣ガイガンに、キングギドラにアンギラス。マッチアップは完璧だった。中島春雄の引退作でもある。だが、これはなかなか厳しい…。

予算不足の中、10作目の「ガバラ」と同様に過去作の流用が目立つが、今作の方がより集中力を削がれた。

「ガバラ」は前半は過去作使い回し、後半のガバラは新録という区分けが見た目にもはっきりしていたので、集中して見るべき所も明確だった。

一方、今作は中盤の都市破壊シーンも、終盤のプロレスも、キングギドラに使い回しが多用されている。カットが変わると空の色が露骨に変わり、なんだよと思うと新録が挟まり、程なくして見慣れた使い回しがまた入る…。子供ランドで戦ってたのに突然山岳地帯に変わる、といった不自然さがノイズになり続け、「これならキングギドラいない方が集中できた」とすら思った。

タイトル回収となる地球攻撃命令のシーン、カメラがパンすると真っ黒な宇宙空間に赤と青の点がポツンと現れ、徐々に近づいてくる。この見せ方は物凄くカッコいいのに、直後に登場するキングギドラがソフビ人形みたいな粗さでガッカリする。夜のコンビナート炎上は良かった。

偵察してこいと言われた割に防衛隊の攻撃を受けてあっさり引き返すアンギラス。いまいち活躍してくれず、ただ画面の隅で鳴いてるだけな印象も強かったが、ラストの背中アタックがあってまだ救われた(3回もやる必要はないと思うが)。無謀にもキングギドラに挑む燃えるシーンは、残念ながら怪獣総進撃の使い回し。これくらい新たに撮って欲しかった。

ゴジラは今作で正式に「正義の味方」となる。スーツがボロボロなのが気になった(キングギドラも同様)。こちらも同じ背負い投げを3回繰り返す。工夫して見せ場を作ろうという意欲があまり感じられない。明らかにゴジラタワーの光線がどの怪獣よりも強く、キングギドラもアンギラスも突っ立ってるだけなシーンが多いのがモヤモヤする。

有名な吹き出し(漫画家設定が伏線に)、「いそげよ!」と荒い口調で指示を受けるアンギラスの舎弟っぷりは微笑ましいが、言葉で補わなくても理解可能な範囲の内容だと感じた。現に終盤は吹き出し無しで会話させていたし、映像で語るのを放棄した子供向けの手法、という印象も持った。

人間パートは可もなく不可もなく、そんなに面白くはない。ゆるーい潜入アクションや、「誰か亡くなったのかな?」と言いつつ次の瞬間デカイ声で「こんちはー」と家に上り込む雑さ等、全体に子供騙しな出来なのは否めない。「東京を中心に手当たり次第に破壊する」という曖昧過ぎる宇宙人の攻撃宣言は笑えた。

タワーを登る主人公(石川博)が体力不足で疲れてしまう所や、車に乗ると見せかけて「足を使わなきゃ」と言わせる所など、科学万能主義への批判が入っている。宇宙人の母星は環境破壊と核実験で死滅している設定。大気汚染のシーンはヘドラの使い回しだった。

エレベーターに漫画の絵を乗せるのは科学に頼らないトンチの効いた作戦って事なんだろうが、単に宇宙人が間抜けなだけに見えた。ラストの「平和って難しいものね」の取ってつけた感は見事。

映画が斜陽産業となってきた70年代、東宝は製作部門を「東宝映像」に独立させたため、映画の頭に「東方映像協力作品」というクレジットが入っている。後にこの会社はディズニーランドなど現実のテーマパークの美術に携わることになり、会社の最初期に子供ランドのセットを作っていた、というのはちょっとした因果を感じて面白い。

教育ママというフレーズ、ウーマンリブ的な女性マネージャー(空手3段設定のひし美ゆり子さんがとっても美人。梅田智子さんも素敵だった)、明らかに浮いているヒッピーといった時代感も随所に。56点。
655321

655321の感想・評価

3.0
怪獣プロレス良い!

前作のヘドラも良かったけど、今作のガイガンの造形も良い。
見るからに陰惨なバックボーンを持っていそうなヘドラに対して、ガイガンは無機質。
生々しさのない造形だがその攻撃は酷い。
ガイガンの攻撃によって鮮血が飛び散る。
血飛沫がカメラに付着したり、立体的なカメラワークをしてみたり、怪獣の大きさを感じることができるような撮影だったり。ここまでのゴジラ作品の中でもかなり好きなプロレスだった。

一方で予算の関係で使い回しが目立つ。
普段あまり使い回しには気付かない方だと思うけど、夜のはずなのに青空が挟まれたら流石に気付く。どっちかの夜は昼間。
これにはちょっと冷めてしまった。
ロングヘアーの高島稔さん
niikulion

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2.6
オーケーアンギラス、ゴジラランドまでの行き方を教えて
Eken

Ekenの感想・評価

3.1
吹き出しで笑ったよね。あと、映像の使い回しが特に多かった気がする

ガイガンやっぱり良いよなぁ。
恐ろしいくらいに荒唐無稽だが、それくらいイかれてる映画の方が好きだと気づかされた作品。まだ怪獣島という設定が生き残っていたのにも驚きだが(少なくとも今作では怪獣が自らの意思で島から出ているので最早隔離政策としての怪獣島の機能は果たしていないのだ。笑う。)、主人公グループの頭の悪さは良い意味で本当に最高。全く感情移入できないし次の行動が意味不明なのにかえってそれが物語の求心力を高めているという稀有な例。M宇宙人たちの画面に出てくるだけで失笑してしまう感じもたまらん。そして嬉しい驚きだったのが特撮シーン。まさかヘドラ以上にゴジラがボロボロになるとは夢にも思わなかった。特撮シーンだけは気合いが入っていたのか画角がカッコイイシーンがたくさんあったのにも驚き。そして本作一番の白眉はやはりアンギラス。本作において全く活躍していないのは誰の目から見ても明らかだが、ゴジラの使いっ走り感がとてつもなくキュート。でもアンギラスは怪獣島→ゴジラタワー→怪獣島→ゴジラタワーという1人フューリーロードをしていたから疲れていたに違いない。次こそは活躍してくれると信じている。まさか一番好きな怪獣がアンギラスになるとは自分でもびっくりなのだ。
jk298

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1.0
リメイクすると面白そうな要素はあるかな
koga

kogaの感想・評価

3.0
見所はガイガンとひし美ゆり子、怪獣同士の吹き出しの会話。他は使い回し
売れない漫画家の小高は、オリジナル怪獣のデザインの売り込みを行っていたが失敗
しかしすぐにマネージャーのトモ子に、東京郊外で建設中のテーマパーク“世界子供ランド”での仕事を紹介される
早速 小高は、ランドの象徴でもある怪獣“ゴジラ”を模した“ゴジラ塔”内部の事務局へと面接に向かう
小高の前に現れたのは事務局長のクボタという男
妙な話し方でランド完成の暁には平和の敵である怪獣を抹殺すると豪語するクボタに胡散臭さを感じながらも、小高はランドには子どもを呼ぶための怪獣が少ないことをアピールし、何とかデザインの依頼を受けることに成功する
明くる日、小高は仕上げた怪獣のデザイン画を手に意気揚々とランドの事務局へと向かうが、その途中 入り口から飛び出してきた若い女性とぶつかってしまう
女性は焦った様子でそのまま小走りでその場を後にするが、磁気テープを落としていったのに小高は気がつく
仕方なくそれを拾って中へ入ろうとすると、今度はクボタが部下を連れて女性を追いかけていくのだった
クボタが行ってしまい、あてもなく事務局の中をうろついていた小高は、電子機器の並ぶ部屋のデスクで熱心に何かを書いている青年と出会う
その青年は若くしてランドの会長を勤める須藤といい、片手間に高度な計算式を解いている変人だった
結局手ぶらで帰る羽目になった小高は、ランドでぶつかった女性 マチ子と、その友人 高杉に落とした物を返せと迫られるが、拳銃を突きつけられたと勘違いした小高は失神してしまうのだった
介抱され目を覚ました小高に2人は、事情を説明する
ランドの建設を行っていたマチ子の兄 武士が3日前から行方不明となっており、彼女は兄がランドに監禁されていると睨んでいたのだ
そこで兄を探す手掛かりになればとテープを盗んできたのだという
あまりに突飛な話だったが、小高もどこかランドに不信感を持っており、テープを再生してみることに
しかしテープから流れたのは謎の電子音のみ
肩透かしを食らう3人だったが、テープの発信を感知したランドの須藤とクボタは慌てた様子を見せていた
そしてその音に“怪獣島”のゴジラと“アンギラス”が反応を示し、アンギラスが日本へと向かい始める
果たして世界子供ランドに隠された秘密とは・・・



ゴジラシリーズ12作目

ゴジラのヒーロー化が推し進められた作品で、人間側への被害を与えなかったり、ヒーローものの主題歌みたいなのが製作されたりしている
ちなみにゴジラとアンギラスが吹き出しを使って直接喋る描写も存在する
怪獣王と呼ばれるだけあってゴジラとアンギラスには上下関係があるみたいだけど、仲の良い先輩後輩みたいで面白い
人間の描写も活劇チックで、コミカルなやり取りもありつつ明快で観やすい

そんな中 敵となるのはMハンター星雲人という行きすぎた科学技術を武器とする連中で、科学進歩へのアンチテーゼとして描かれているらしい
敵怪獣もお馴染みのキングギドラに加え、ガイガンが初登場
バイザー状の目に両手のカマ、丸ノコが腹部に埋め込まれているなど、改造を施されたサイボーグ怪獣で、クールなデザインがウケて人気となった
ゴジラやアンギラスをいたぶって喜ぶような様子を見せるなど、なかなかの悪党ぶりを発揮する

戦闘シーンではゴジラ、アンギラスvsガイガン、キングギドラというタッグマッチが観られ、プロレスのような展開になっている
またガイガンの攻撃でゴジラが出血するなど、これまでになかったほど戦闘シーンは激しめ
一方で過去作品から引っ張って来たシーンも多く、どこかで観たことがある戦闘シーンも多い
予算ががが

ぶっ飛んだ特徴は無いものの堅実に観られる一作
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