ショウコ

THE POOL ザ・プールのショウコのレビュー・感想・評価

THE POOL ザ・プール(2018年製作の映画)
3.5
踏んだり蹴ったり折れたり咬まれたりな脱出劇。主人公の目の前に何度も希望をブラ下げ、飛び付いたところをホイって取り上げ絶望に叩き込み続けるドSまっしぐらな脚本。鬼畜アイデアの数々が見どころです✨

舞台は深さ5〜6mのプール(取り壊し予定のためハシゴ無し)の底。何故そんな場所に置き去りにされたのかを前半で見せてくれるわけですが…ドミノ倒しみたいに畳み掛けるアンラッキーの連鎖は「ファイナルデスティネーション」をも凌駕する

だってさ、足が滑って落っこちた事にでもすりゃ済むのに「プールに水が満タンまで張ってある状態」からスタートするんですよ?徐々に水量が減っていき、焦る主人公に助かる手段を見出させては僅差で奪うんです。きちんと段階を踏むあたりにめちゃくちゃ悪意を感じる…💮もう、足掛かりが1つ消えるたびにファーって声出るしここまでやるか!と毎度唸ってしまいます。
前半戦で一番笑ったのは「ガールフレンドの飛び込み後頭部打ち」



水が涸渇してからも不幸はぽいぽいプールに放り込まれる。中でも「ワニ投入」が面白くて、妙に人間ナイズドされてるし主人公の考えを先回りして妨害してくるしいちいち強引で楽しい🐊

ワニがタマゴを産んでるのを見た主人公が「あいつもメスだったのか…」と呟いてたので、妊娠中の恋人と重なり連帯感が生まれる展開かと思ったらソッコーそのタマゴ食ってて(実はコメディなんじゃないか🤔)と疑いましたがやっぱり真面目にやってるっぽい…

その他「何故かワニの口の中にあるビニールテープ」「有刺鉄線の蜘蛛の糸」「ピンと張ってなくても聴こえる糸電話」など休むヒマ無く発生するツッコミ所にヘトヘトです。良くこんだけ捻出して組み込んだもんだよと感心しっぱなし

そして極め付けが犬…!初めて見るタイプの最悪な画ヅラに青ざめ、ラッキーって名前つけちゃう作り手のサイコみに震え、そのまま素敵なラブストーリーのエンディングみたいな歌に突入するセンスに仰け反った

ナチュラルブラックって恐い💀
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