このレビューはネタバレを含みます
'Can you feel(electricity)?'
ヒグチユウコさんのCIRCUS展でポスターを見てからというものずっと観たかった、ようやくU-NEXTに入って嬉しい
ダンがエミリーと並ぶぐらいの理解者になると思わなかった、ルイスは人との繋がりを大事にする人であることが終始伝わってきて 溺れる悪夢に苛まれながら、母親を含めた妹たちを養いながら、彼はずっと見たかった景色を見ることができたのかもしれない かつて2人で並んで座った、池のあるあの森の先の広場は、絵画のようにレタッチされていて静画と見まごうほどの美しさだった
当時の英国での時代背景を取り入れつつ、苦難の時代を歩み続けたウェインたち
観劇を教師含めた家族と観にいくだけで向かいの夫人に噂され、家族の地位が失墜してしまうシーンや、妹の病気が露呈してしまい婚約相手が見つからなくなってしまうシーンはもどかしく、苦しい気持ちになった
猫が当初ペットとして見られていなかったことや、魔術、神、そういった、今こそある人間との親しみやすさとはかけ離れた存在であったこと。そのイメージをひっくり返し(自分が乗った船も危うく転覆しかけたけれど)、新たな風を吹かせたことの影響は少しばかり日本にもあったのかもしれない もしそうだとしたら、かつて猫を飼っていたことやわたしの部屋にヒグチユウコさんの絵が溢れていることはルイス・ウェインのおかげになる
蝋燭を持ってエミリーが退室して、転換後ルイスが朝ごはんを作っているところで全てを察してしまって涙が止まらなかった
ピーターの、彼女の身を案じるような、いつもと異なる雰囲気を察したような所作も、とても自然だった
前日に2人でいずれ来る終わりを察して、各々一筋の涙を流すシーンが印象に残った
ニューヨークに移った彼がズボンを濡らしながら叫び苦しんでいるところがとても見ていられなくて、どんどん狂っていく彼を観るのが辛かった
DNAの一部の歌詞がまるまるこの描写とシンクロしていて、今日野音で聴いたらぶっ倒れそうだ
映画を観て泣いたのは久しぶりだ〜
こういう作品に出逢うために映画を観続けている