こちよ

マシュー・ボーン IN CINEMA 白鳥の湖のこちよのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

去年(2018)に見たマシュー・ボーンさんの『Cinderella~シンデレラ~』が、とても面白くて楽しくて、でもちょっぴり切ない素晴らしい作品だったので今年(2019)も、映画館で感激できると知り、行ってきました。

まとめると、
・相変わらず、セリフや歌がなくても
表現出来ることが多く、魅せ方や伝え方の多様性と技術の高さに圧倒された。

・シンデレラよりも白鳥の湖は切ない。

・意外と白鳥の湖の話を知らなかった私は少し分からなかった場面があった。

・白鳥は怖い。

ネタバレありで書いていきます。
苦手な方は回れ右→をお願い致します。

印象としては、所々が宝塚版のエリザベートとリンクする感じでした。
夢で2人は出会い。

「誰か~は、知らな~い。でも、覚えてる~」
での再会するところとか。

白鳥と周りのスワンズが、トート閣下と周りの黒天使に見えたりするところとか。

状況は異なりますが、1度相手を受け入れず
突き返して泣かせるところとか。

最後、2人で黄泉の世界へ~とか。

色々な素晴らしい作品があってこそ
次の芸術が生まれてくるんだなぁと感じました。

スワンズと他の役のバイトをしている男性ダンサーさんを探すのが楽しかったです。
皆、いい頭の形をしているので舞踏会や街中で
頭に注目して探すとすぐに見つかりました。
黒服やオシャレな帽子などの衣装にも気づけるので、これも1つの観劇の仕方かなと思いました。

白鳥が登場する度に、筋肉に最初は目が持っていかれてしまいました。
段々と凛とした白鳥の姿に見えてくるのが凄いなと思いました。
手が白鳥の翼に見えたり、首に見えたりしました。
おでこに描かれていた黒い線が
嘴の黒い箇所をイメージさせていることに
気づいたのが後からだったので
白鳥に見える表現力の高さを感じました。

王子様の1人踊りがパワフルで、でも繊細で
感情が分かりやすく表現されていて
伝え方が上手な方なんだなぁと思いました。
BARや自室での悲しみの顔が、1番印象として強かったです。
ずーっと、困ったような、悲しいような不安そうな顔をされていました。
でも、舞踏会では少しキリッとしていて
やっと気持ちの切り替えができたところなのかなと思いました。
そりゃ、急にGFが飛び込んできても、怒ってしまうのも無理はないかな、、

前回の継母も、今回の女王様も
びっくりするような踊りを見せてくれました。
デュエットのリフトが結構あって、
ドレスの裾が舞ったり、花びらのように
足を上げた時にフワッと広がったりして綺麗でした。
ヒールで、どうしてそんなにしなやかな動きができるのか不思議です。
個人的には、QUEENと白鳥のデュエットダンスが1番見応えがありました。

男女差があるほうが、互いの見せ場がつくれるからかな?と思います。

それと同じくらい見応えがあると思わせてくれる
月組(宝塚歌劇)トップのお2人は凄いのだなと改めて感じました。

個人的には『シンデレラ』のほうが好みだなぁと思いました。
悲しくもあるけど、最後に報われる気がしました。
白鳥の湖は、大人な感じがしてしまい
精神的にも成長してから、再度挑戦してみたいです。
こちよ

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