TOT

hisのTOTのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
2.5
ゲイ差別、ゲイカップルへの好奇の目、働く女性の子育ての苦悩、大雑把に盛り込んで大雑把に終わる。
踏み込まない描写と台詞の貧相さを埋めるように、間延びした編集。
渚と迅の会話を切り返しながら過去の渚と玲奈の口論を重ねていくシーンは、同性愛者の元恋人である迅と異性愛者の妻である玲奈の立場の違い(または相似)、そして渚の身勝手さを浮き彫りにして、面白くなるかもと期待。
しかし、その後の「お前じゃないとだめなんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!(ドンガバチョ)」で台無しになるのでした。
つらい。
家裁シーンも、弁護士や裁判官の同性愛蔑視にまみれた台詞を煽り的に入れて渚と迅の反論を見せるかと思いきや、ただ煽るだけで終わる。
つらい。
あと、子役の子がAI制御されてるのかってくらい元気印で逆にこわい。
宮沢氷魚の透明感に1点。
鈴木慶一と芝犬のかわいさに1点。
ほか、気が変わるかもしれない0.5点。

終始、宮沢氷魚すげぇな綺麗な子だな〜って見てたけど、中盤でお父さんのこととよく彼の曲を聴いた思春期のことを思い出して、なんか胸がつまった。
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