ERI

hisのERIのレビュー・感想・評価

his(2020年製作の映画)
3.8
思ってた以上に、すごく良かった。まず宮沢氷魚くんの美しさが岐阜の街の中で、何だろう違和感があるのにはまっていてきれいだった。カフカの審判は狙いすぎだなぁと思いつつも、大学の頃大好きだった渚にフラれて、忘れられずにいる迅がとても切ない。

すんごい良かったなぁ。今泉監督、ほんと絶妙なとこ突いてくる。苦しくて苦しくて、でも好きでどうしようもない。

迅が好きになるのは同性で、都会で就職した職場ではゲイだと冷やかされて本当の自分を隠して生きていた。間違っているのは自分で、居心地の悪い毎日だった。そんな人間関係に嫌気がさして、岐阜で自給自足をしていた。

そんな迅の自宅に突然訪れた渚は、空という名前の娘と一緒だった。やっと忘れかけたと思ったところに好きな人が現れて動揺する迅と、空の母親と離婚調停中の渚のお互いを求めあう距離に胸が苦しくなる。

物々交換をしてる狩人の緒形さんとの交流や噂好きかと思いきや大きな心で受け止めてくれる街の人との新しい人間関係の中で、自分らしさを取り戻していく迅と渚になんだかとても安心した。本当の自分でいることは、時々勇気がいるんだな。

ありがとう、でもごめんなさい。ごめんなさい、そしてありがとう。の先に新しい関係が始まるのかもしれない。

エンディングの自転車に乗るシーンも好きだったな。この映画、観て欲しい。