ねぎおSTOPWAR

スミス都へ行くのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

スミス都へ行く(1939年製作の映画)
4.8
フランク・キャプラ監督

政治、議会を舞台にした話です。
州の上院議員の死亡により、急きょ立てる必要があるものの、様々な思惑の中妥協というか市民の人気を取り、スミス氏が選ばれることに!
そしてDCに行く田舎者スミスの前に立ち塞がる歪んだ権力!!さあどうなるスミス!?

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最近いい映画ばかり拝見できて素晴らしいことです。そしてやはりこの映画も脚本が見事ですねー!!
序盤観客を否応なく巻き込むスピードと迫力。
その後への伏線の散らばせと転落するための布石。残酷な挫折と追い討ちの強力さ!!そして少しの支援を勝ち取り、さあクライマックス!!
「ありきたり」と言うなかれ、今の作品はみんなこれを参考にしてきました。それくらいの名作映画!
・・なのに今までちゃんと観てないのって、ねー。なんか年取るまで古いのってどうにも腰が重くて。
まあ若い時にどれくらい鑑賞力があったかって、いやあたぶん「つまんねー!」とか言って終わってましたね、たぶん笑。
自分で思いますもん、懐深くなったもんだなって。笑笑

さて今作。
クライマックス前に凄いいいシーン。
このセリフは魂込めたなー。
今のどこぞの独裁政権を観ているようなリアリティ!!



疲れ切ったスミスに、クラリッサ・サンダースが語りかけます。
「子供たちにはなんて話すの?」
「真実をそのまま伝えるつもりだ」
「子供たちは信じず、傷ついた悲しい表情でこう言うわ、『何もしないで逃げ帰って来たの?』」
「テイラーやペインは僕がかなう相手じゃない。」

・・打ち拉がれるスミスに、サンダースさんは、

「リンカーンにも敵はいたわ。信念を持った人には必ず敵がいる。彼らはバカがつくほど真っ直ぐに闘った。そのバカな人たちが歴史を作ってきた。あなたは引いたらダメよ。あなたの信念はもっと大きかったはずよ。あなたは普通の人々の代表なの。この国のために歪んだ世界をあなたが正して!」

アメリカの心であり万国共通の庶民の心。

ジェームズ・スチュアートって本当にいい作品に出まくっていましたね!

議長最高!!!