ニクガタナ

KCIA 南山の部長たちのニクガタナのレビュー・感想・評価

KCIA 南山の部長たち(2018年製作の映画)
3.5
1979年のパク・チョンヒ韓国大統領暗殺事件の真相を40日前まで遡り、暗殺の実行犯 中央情報部 部長目線でで描いたフィクション仕立てのポリティカルサスペンス。静かにひりつかせるこの雰囲気好き。独裁政治家はヤクザの親分なんかの数段恐ろしい。韓国の大統領は幸せに辞められないと聞いてはいたが、この作品観る限りパク・チョンヒは自業自得だ。革命の志はどこへやら、そんなに金が欲しいかね?あーやだやだ。この暗殺事件も知らなんだ。戦後日本の政治史は韓国と比べるとまだましな方だなと思っちゃう。クライマックスのうまく行きすぎない、南無三!って感じのリアルな暗殺模様再現が観応えあり。超体育会系な感じでクソ憎たらしい警護室長に、アメリカンな派手めな衣装の似合わなさが絶妙な、大統領を裏切った元部長と、華のない漢たちの哀しい最後に、感じるのは虚しさばかり。大統領の死後金庫を漁るあいつが裏金庫番“イアーゴ”だったってことで良いのかしら?話が込み入ってるようで、そんなでもないが ? となるところもいくつか。部長と大統領とのさし飲みで、突然日本語話すのは何でかしら?大統領と警護室長の宴席を部長自ら盗聴したの?本当に?結局そいつを殺すんなら邪魔しなきゃいいのに。面子の問題? イ・ビョンホンの抑えた芝居と佇まいが良かったけど、実話ものでおなじみエンドロールで登場する本人の方がかっこいい。
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