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シン・ウルトラマンのEDDIEのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
3.7
原案通りカラータイマーのないデザインで佇むウルトラマンでもある仕掛けが施してあって面白い。序盤からテンポ良く進行していく本編に前のめりになりながら特撮ヒーローが戦うワクワクに身を委ねる。往年の禍威獣登場には興奮を隠せない!

〈ポイント〉
・『シン・ゴジラ』なみのスピード感とテンポで進行する演出や映像に一気に引き込まれる
・とりあえず細かい点はいい!ただ眺めて漠然と事の成り行きを観るだけで楽しいから!
・ウルトラマンのフォルムからCG演出まで何から何まで素晴らしい
・次々に登場する禍威獣たちに大興奮!
・事勿れ主義や諦念思想が見てとれる日本政府の対応が妙にリアル
・レトロでオリジナルを踏襲した劇伴の数々もすごく良い

〈雑感〉
「胸につけてる マークは流星〜♪」
というテーマソングでお馴染みのオリジナル版ウルトラマン。

私は正直そこまで思い入れがあるわけでもないし、子供時代にリアルタイムで観ていたのが再放送の『ウルトラセブン』でした。
なので、細かいファンならではの知識は持ち合わせていないし、なんとなく仮面ライダーとかの方がイメージしやすいのもあって期待値はそんなに高くありませんでした。

直前に復習とばかりに観た『ウルトラマン怪獣大決戦』や『シン・ゴジラ』。
観といて良かったと思うポイントは、『ウルトラマン怪獣大決戦』については同作に登場する怪獣が出てくるところです。
そのうちのどれが出るかは伏せておきますが、とある禍威獣登場のファーストシーンでめっちゃニヤけてしまいました。
『シン・ゴジラ』については、同作を踏襲した演出や同作に出演していた俳優の起用です。細かいポイントですが、嶋田久作とかあの人なんかも登場したのは嬉しかったですね。

きっとウルトラマンファンにはワクワクするシーンの目白押しだったと思います。

予告段階からメフィラスと名乗って登場していた山本耕史は本作のMVPですね。
最高でした!彼と斎藤工演じる神永隊員との会話劇は最高に楽しませてもらいました。
「〜は私の好きな言葉です」が口癖のメフィラス。もうそのセリフが出るだけで楽しめる。完全に作品を食った存在と言えるでしょう。

朴念仁みたいな役がピッタリと似合う斎藤工も良かったですし、かなり独特な性格を演じた早見あかりも好きなキャラクターの1人でした。
西島秀俊は彼ら隊員の班長という役柄でしたが、可愛いもの好き設定なのか、禍特隊のマスコットのぬいぐるみをデスクに置いていたり、パソコンのデスクトップがあれだったりと妙に愛しいキャラクターでした。今回は一貫して真面目一辺倒なキャラでしたが、少し前にやっていたドラマ『真犯人フラグ』のキャラが活きた形になりました。

あとは有岡大貴ですかね。演技がどうとかは言うつもりないんですけど、本作においてある意味最も重要なキャラかもしれません。
日本の映画好きの方の色んな映画の感想で見かける「説明セリフが多すぎる」「セリフで説明しすぎ」って、作品によってはそういう演出も必要だと思うんです。
本作では彼がまるで鑑賞者の我々側に立ったような立場で、何か事が起きるごとに説明をしたり、疑問点を言ったりしてくれるので、ウルトラマン知らなくても、展開が早過ぎてもストーリーに付いていけるのは彼の存在が大きかったのではないかと考えました。

まぁ個人的には長澤まさみ関連の何度も繰り返されるある演出には嫌気がさしましたが、総じて満足度は高いです。
とても楽しい特撮ヒーロー映画でございました!

〈キャスト〉
神永 新二(斎藤工)
浅見 弘子(長澤まさみ)
滝 明久(有岡大貴)
船縁 由美(早見あかり)
田村 君男(西島秀俊)
宗像 龍彦(田中哲司)
小室 肇(岩松了)
大隈 泰司(嶋田久作)
狩場 邦彦(益岡徹)
中西 誠一(山崎一)
政府の男(竹野内豊)
内閣官房長官(堀内正美)
早坂(長塚圭史)
加賀美(和田聰宏)
ウルトラマン(声:高橋一生)
ゾーフィ(声:山寺宏一)
ザラブ(声:津田健次郎)
メフィラス(山本耕史)

※2022年新作映画74本目
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