むらむら

シン・ウルトラマンのむらむらのレビュー・感想・評価

シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)
5.0
全国規模で行われる最強オタサーの上映会みたいな作品だった。もちろんオタサーの姫は長澤まさみ。

庵野秀明が

「斎藤工の役、なんで僕にやらせてくれないんですか?」

と東宝に迫ってる姿が目に浮かんだ(※妄想です)。

特撮がめっちゃ昭和なのとか、ウルトラマンが飛んでるシーンの手作り感とか、下手すると昭和のウルトラマンに紛れ込ませても違和感ないところが昭和世代としてはグッとくる。

さらに言うと、「禍特対」のメンバーが恐ろしく自分勝手な行動してるのにクビにもならないとことか、めっちゃ世界を救おうとしてるのにPSVRで遊んでるオタク(俺)にしか見えないとことか、このあたりも原作に忠実な気がした。

俺が好きなのは、開始して15分くらい。ウルトラマンが登場して、優雅なフォームでスペシウム光線を発射するあたりのシーン。描写が神がかっててウルっと来た。関係ないけど、「蒼きウル」はどーなってんだろう。

怪獣(禍威獣)よりも宇宙人(外星人)の方が魅力的なのもウルトラマンならでは。特に山本耕史は美味しい役柄で

「シン・ウルトラマン、私の好きな映画です」

ってバズらせたいんだろうなぁ、ってのが痛いほど伝わってくる。

それと、樋口真嗣監督の「僕の考えた最高のアングル」がかなり炸裂してる。この撮り方、特に長澤まさみへの変態演出を「キモい」と批判している連中もいるが……お前ら、

「壇蜜の地球防衛未亡人 SMからSFへ」

観てねーだろ。観てたら、「シンウルトラマン」が如何にウルトラマン愛に溢れてるかに改めて気付くと同時に、壇蜜(の衣装)を一兆度の熱球で消し飛ばしたいと怒りに震えると思うよ。

※「地球防衛未亡人」の感想はコチラ → https://filmarks.com/movies/56237/reviews/100192100

このままシリーズ化できそうなので、「男はつらいよ」みたく、長寿シリーズ化してほしい。

敵の宇宙人として、日本に難癖つけまくるひろゆきとか、芸能人を目の敵にするガーシーとか、子供を惑わすヒカキンとか出てきて、ひろゆき、ガーシー、ヒカキンとNHK党・立花が巨大化してウルトラマン相手に戦うシーン観たすぎる。ぜひ演出は、樋口監督の「進撃の巨人」の巨人戦闘シーンと全く同じでお願いします。

ダダ役は引き続き五輪真弓で。

(おしまい)
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