ほとんどウルトラマンの知識はなかったけれどそれなりには楽しめた。
でも個人的にはシン・ゴジラの方が好き。
多分これは元の作品の違いによるところが大きいと思うんだけど、シン・ゴジラは人間の話だったのに対してシン・ウルトラマンはウルトラマンの話だったように思う。
ここが一番の分かれ道だと思っていて、庵野さんの人間というものに対してとウルトラマンに対しての思い入れの差があるんじゃなかろうか。
具体的に言えばシン・ゴジラは人間側の話なんだけど、人間に対しての距離感が遠い事で(狙ったかどうかは置いておいて)結果的に今まで見た事ないような手触りになっていて上手くいっていたと思う。
対してシン・ウルトラマンは恐らく思い入れが強すぎて距離感が近すぎるように感じたし、その近付き方が良くも悪くも庵野さんっぽいというかエヴァっぽいというか。
正直、テンポよく進む中盤までは面白かったのに終盤にかけてウルトラマンとは？みたいな方向に行くにつれてつまらなくなってしまった。
でもこの映画の構成で他の人が作ったたら普通は逆に前半がただのダイジェストみたいな感じでつまらなくて、後半になってやっと面白くなってくる感じになる方が多いと思うんだよなぁ。
前半のあの異常なスピード感と詰め込み感で進みながらあれだけ面白くする方がよっぽど難易度高いと素人には思えるんだけど。
だからこそ後半がなぁ、深い話なんて要らないから前半のそのままの感じで突っ走ってくれたら俺は大好きだった。
ただ、そうなると庵野さんと樋口さんの作品じゃなくなっちゃうもんね。難しい。
