色々凄いんだけど、まず美術が凄い!!
綺麗で豪華なセットを組むより、荒れた戦地に、その場所ごとの壮絶な戦いの跡を感じさせる方が、とんでもなく大変なこと!
そのリアリティが凄い。
そこにワンカットに観せるカメラワークを組み合わせたことにより、最強の映画体験が生まれた。
今まで観たどの戦争映画よりも、身近にリアルに感じて、とてつもなく怖かった。
手をついたのが屍の上だったり、直接敵に攻撃されなくても死にかけたり、大木と思ったら大量の屍が木にせき止められている光景だったり、その中を行かなくてはいけない。
怖くても寒くても痛くても、とにかく進むしかない。伝令を届けられるのは自分しかいないのだから。
満身創痍、いやそれも超えてる。
優しさは命取り。
殺らなきゃ殺られる。
それはみんな分かってる。
でも、出会いがしら、何も考えず躊躇いなく目の前の人間に向かって引き金を引ける人がどのくらいいるのだろうか。
意識も朦朧としている彼を撫でるように、音もなく川面を流れる花びら。それに気付くウィル。
あのシーンはとても美しくて、一瞬だけ息をつくことが出来た気がする。
300m先を見つめ、このままでは間に合わないと判断したウィル。
あれは使命感なのか、そこまでに背負ってきた色んな思いなのか、ランナーズハイ的なものなのか、それはわからない。
分からないけど凄いシーンだった。
これは絶対に何がなんでもスクリーンで観なくてはいけない。
観なかったらもったいない。
IMAXは時間が合わなくてドルビーアトモスでしたが、よりよい環境で体感して欲しい。
あとはネタバレになるのでコメント欄で。