Jeffrey

1917 命をかけた伝令のJeffreyのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.8
‪「1917 命をかけた伝令」‬

‪冒頭、1917年4月6日、ヨーロッパは第一次世界大戦の真っ只中。西部戦線、連合国、ヒンデンブルク線、航空偵察、壊滅的、デヴォンシャー連隊。今、決死の覚悟で無人地帯へ…本作は第一次世界大戦に投入された2人の若き英兵の1日を描いた「アメリカン・ビューティー」でオスカーを手にしたサム・メンデスが監督したとの事で劇場で鑑賞した。全編ワンカットといっていたが、途中フェードアウトする場面があるわ、複数回の長回しは目立つはで、宣伝詐欺かよとなるも、その後のオリンポスの神々の神殿に核兵器を放ったかの様な瓦礫に満ちた神秘性、幻想性は凄く良かった映画的で。

彼、戦争映画なんかとった事無いし、半世紀超えた年齢で如何程のスペクタルを撮れるか興味があった。一応「ジャーヘッド」あるが、控えめだったからな。予告見る限りかなり今回はド派手に見える。本作は非常にユニークであると同時に、史上最高の戦争映画に加えられる作品だと感じてしまう人もいるだろう。

第一次世界大戦の戦場の地獄は長い間カバーされていない主題であり、メンデスはこれを完璧に実行してしまった…この様な映画は50年前には作成できない。今の映画製作の進歩と大規模なスタジオ予算が有る為に創り上げられた映画で、監督は「プライベート・ライアン」と「シン・レッド・ライン」を救うのと同じくらい悲惨な冒険を映してる。

シングルショットの使用は観客を溝に連れて行き、映画のリアリズムを更に高めるべく、素晴らしい画期的な演出だった。メンデスにとっては個人的なものであり、祖父が若き日の若者だったメンデスに伝えた物語を映画化してるのも考え深い。

圧巻の撮影はまるで1つのロングテイクであるかの様に編集されたこのカメラは主人公のブレイク(ディーンチャールズ・チャップマン)とスコフィールド(ジョージ・マッケイ)が視界から離れる事が無い。この映画は圧倒的で、如何に自分たちの命を犠牲にした人々への永遠の記憶に対する切実な想い、私はこれ以上追加するものは何も無い程に今日を生きる我々とあらゆる国の市民は自分自身が幸運であり、存在に恵まれていると感じなくてはならい…

私の心の中を走り続ける戦争の生の悲惨さに絡み合った詩と美…素晴らしい作品だ。

本作のワンショットの外観は面白いし、幻想的で、シーンとショットは息をのむ様なもので、サウンドと音楽のスコアは観客の感情面でも非常に役立つものになっている。

最初から最後まで夢中になってこの映画に引き込まれたが、鑑賞後に熟考する時間がある分、他人が述べている程の深遠な傑作ではないことに気付く…が、個人的には感情的、インパクトのある描写に加え感動的な物語と戦いの厳しい現実を描く事の完璧なバランスの確認と戦争の運賃そのものを示すのではなく、戦いを止めるというアイデアを中心に物語が展開されるのは凄く賞賛できる。‬


‪個人的にあのミルクの伏線は良かったし、言語が複数飛び交うのも良い。戦争映画はやはり巨大スクリーンで観ると臨場感が違うな。塹壕戦を描いた戦争映画の秀作だ。‬
Jeffrey

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