わたあめ

1917 命をかけた伝令のわたあめのネタバレレビュー・内容・結末

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ワンカット長回しの映画。こういう映画は『ウトヤ島、7月22日』以来である。

こういう映画はワンカットである意味を常に考えてしまう。考えていたら鑑賞から1週間が過ぎようとしていたため今のうちに書こうと思う。(早く『ミッドサマー』がみたいから😂)

ワンカット映画で最初になにを映すのだろうと疑問を持ちながら座席に座って予告を見ながら本編を待っていた。人なのかそれとも悲惨な戦線の様子なのか、それはどちらでもなかった。一面に咲いた花だった。そこからドリーバックしていくとキーとなる2人が木の下で寝ている。そこから物語が展開されていく。

物語が展開されていくと同時に、臨場感のあるカメラワークで嫌と言うほど悲惨さ、残酷さ、理不尽さに襲われていく。この辺は観た人はわかるので省略!✨

伝令を届け終え、映画の最後のシークエンス。そこは再び木の下であった。しかし、あたりは花ではなく小麦色っぽい草原が広がっている。
ここからは個人的な話になるが、これらの植物は戦時中の人間たちのメタファーであると考える。花は木より早く枯れてしまう。木は新たな芽を待ちそれを見守る。早いか遅いかはその生き物の運命次第だけど、いつかはみんな枯れてしまう。枯れるから養分となる。その繰り返し…。

なぜ生まれてきたのか、死んでいくのか。それは映画にも言えることかもしれない。ワンカットは、芽が出て花が咲き枯れるまで。この映画が忘れられても、養分となってどんどん新しい映画が生まれてくるはずだ。

終わりに。
最近、リクガメを飼いたいと思っていました。それはきっと、僕の木となる存在が欲しいからかもしれない。
わたあめ

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