フクイヒロシ

1917 命をかけた伝令のフクイヒロシのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
3.5
照明弾のシーンは素っっっっっっっっ晴らしいですね。

闇の中で、照らされることの恐怖。
強烈な光に晒される恐怖。

影がグォーっと大きく動いて、映っているもの全部が悪魔のように見える。

このシーンだけでも観る価値ある。
ていうか映画館で観とかないとね。

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これの前に
『彼らは生きていた THEY SHALL NOT GROW OLD』https://filmarks.com/movies/81845
を観てしまったのは失敗だったなぁ。。。

どちらも西部戦線の地獄を描いているけど、

『彼らは…』は実際の映像や写真、そして帰還兵のインタビューのみで作っている。

そのソリッドさと比較すると
『1917 …』は情報過多でテレビドラマ『JIN-仁-』観てるみたいだった。。。

『1917 …』観た方は『彼らは生きていた THEY SHALL NOT GROW OLD』をぜひ。
すごいので。。。

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音楽うるさいね。。

はい、ここからスリリングパートです
ドキドキしてね!死人でるかもよ!

さて、打って変わってほっこりパートです。
人間性感じてね!

とかなんとか言いつつ激戦パート始まり!

で、ラストはチェロで泣かせます♪ハンカチどうぞ〜

ってのがうるさい。。
それはこっちが判断するからっ

(同作曲家の『キルトに綴る愛』は素晴らしいスコアですよ)

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カメラもグリグリ回ってうっとおしい。。

カメラに存在感があり過ぎて「これは映画です」感が増しちゃう。

「あ、今真っ暗になったからここでカットだな」とか
「この岩、CGか。じゃここでカットね」とか意識しちゃう。

全然没入できなかった。。

もっとうまくワンカット風にできたはずです。

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「うわぁすごい没入感ある〜!」って楽しめる若い人を劇場に呼び込んで
席に座らせて
死屍累々の西部戦線地獄を見せつける、というのが目的なら成功していますよ。

若い人に「戦争は地獄だ」と教え続ける義務がありますからね。



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説明台詞も多いですね。

2人しかいないのにすんごい喋るから
観客のためにわかりやすく喋ってんだなぁって思っちゃう。


ネタバレはコメント欄に。