ラチェットスタンク

1917 命をかけた伝令のラチェットスタンクのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.4
サム・メンデスによるワンカット風戦争映画

撮影・照明・音響・音楽が本当に素晴らしく、非常にスペクタクルな作品でした。

常に的確なショットを完璧に捉える撮影
カットが使えないのに本当にすごい。ロジャー・ディーケンスを甘く見てはいませんでしたが、想像をはるかに上回る美しいショットの連続に只々脱帽でした。

自然光や照明弾を利用した照明
夜をここまで「嗚呼。夜だな。」って言う感じに写してる作品は、他に中々ない。

凄まじくリアルな音響
銃弾1発1発の音に命の危機を感じる重みがある。当たれば死ぬだろうと言う「凄味!」がある。

美しい音楽
ハンス・ジマーっぽさを少しだけ連想させるような音楽で場面の緊迫感や美しさを際立たせている。本当に最高。

特にこの4つが際立ったのが、夜の中敵の銃弾を掻い潜りながら走るシーンです。
暗闇と銃弾の恐怖、炎と照明弾という希望にも絶望にもなりうる光、敵がすぐ後ろにいる緊迫感、そこに邪魔をせずさらに素晴らしくする音楽
この映画で一番好きなシーンです。

映し方、描き方が本当に素晴らしい。

ストーリーも見事な出来栄えだよ畜生め!!

ストーリー及び脚本がとにかく実話としか思えないリアルさを誇っています。
リアリティだけでなく映画として輝くように脚色もしっかりされてるし、ありきたりな展開だけでなく意外な展開も入れてくるし、先が常に予想できなくて緊張感が半端ない。

キャラもしっかり焦点を絞ってあって素晴らしい。
兄を助けようとする弟、それに同行する相棒、雑談の中で2人の絆が伝わったし、セリフが少ない中でよくぞここまで主人公たちを応援させてくれたなと思います。でもキャラの面では若干プライベート・ライアンに軍配があがるかな。どっちにせよ素晴らしいけどな。

ラストは切なくて悲しかったけどかなり余韻が強くて何度も見返したくなる作品でした。