メザシのユージ

1917 命をかけた伝令のメザシのユージのレビュー・感想・評価

1917 命をかけた伝令(2019年製作の映画)
4.0
2020年 12本目 ★★★★「走らなあかん夜明けまで」


ワンカットじゃない、ワンカット風の映画だった。ただ、主人公と一緒に経験する地獄巡りはなかなか過酷だった。

1917の舞台になる第一世界大戦は、ヨーロッパでもっとも悲惨な戦争だと言われている。戦車、飛行機、毒ガスと近代的な殺戮兵器の登場と、基本的には突撃しかない原始的な戦いのアンバランスさ。

登場人物も少ないしセリフも少ない映画。その分、言葉を使わない演出が際立つ。主人公に自分の使命を思い出させるような鐘の音、主人公の友達が言っていた満開の桜から散る花びら。そういったものが、主人公を前に前に進めていく。

とにかく物理的に「向こう側がどうなってるか?」を見せない映画だった。塹壕から頭を出さないと向こうが見えない。丘の向こうも上まで行かないと何が広がるのか見えない。ストレスと恐怖を強く感じさせた。