リコリス

マーティン・エデンのリコリスのレビュー・感想・評価

マーティン・エデン(2019年製作の映画)
4.5
ジャック・ロンドンの原作をイタリアンに。原作読もうか、など柄にもないことを考えたせいでパンフ買いそびれ(泣)柴田先生のエッセイやロンドン年表まで載ってたのに。。。(原作は大作で、未だ購入ならず)

これは完全にルカ・マリネッリのスター映画。前半、無学だが感性豊かな労働者階級の青年が、知的なブルジョアの彼女を愛するようになり、彼女のようになるべく文学を愛し、自分の未来を確信し…。農場で親切な一家に助けられながら作家活動に励む、無一文ながら港湾を本と野心を抱いて大股で歩く姿のカッコよさ。

それが後半は成功者となって、こんなはずでは…と。結局、ブルジョア階級には馴染めず、かといって港湾を闊歩した頃には戻れず。時折、幻影のような白黒の映像。

最後に夕陽に向って海を泳ぐマーティン。何故か黒いシャツを着た男たち(ファシズム時代に向かう暗示?)

チラシの煙草をくわえた不敵なルカのカッコよさに(チラシは貰えて良かった〜)つい、二度見した。