瑠璃

マーティン・エデンの瑠璃のレビュー・感想・評価

マーティン・エデン(2019年製作の映画)
3.7
アメリカの有名作家ジャック・ロンドンの自伝的小説をイタリアに舞台を移し映画化した作品。

労働者階級で育ち、まともな教育を受けていない粗野な青年マーティン。彼はある日、ブルジョワ階級の女性に恋をする。あなたたちのようになりたい…。独学で本を読み漁り、彼女と釣り合う人間になるべく小説家を目指す。

彼の野心、反骨心には尊敬の念を抱いたけど、学をつけるほどに横柄に雄弁になっていくという人間のイヤ〜な部分も丁寧に描写されていたなぁと。

どの国でもどの時代でも、身分違いの恋はやはり辛いことの連続。でも彼女への恋心がなければマーティンは教養を身につけ小説家になりたいと思わなかっただろうし。うーん。。

ラストシーンがとても美しかった。
結局、彼にとっての幸せって一体何だったのだろうか。純粋だったあの頃とはすっかり変わってしまった自分を嘆いているようにも見えて。

そしてルカ・マリネッリの演技、繊細で力強くて凄かった。瞳の色がくるくる変わって、光すら自由自在に操ってるみたいだったな。素晴らしい俳優さんですね。

オンライン試写会にて。

追記。
2019年ヴェネツィア国際映画祭でルカ・マリネッリは男優賞を受賞。「ジョーカー」のホアキンを抑えて…という文言を最近よく目にするので記しておきたい。「ジョーカー」は金獅子賞を受賞しており、ヴェネツィアでは上位の賞はW受賞できないルールがあるのでホアキンの男優賞受賞はそもそもありえなかったんです。個人的にはそのルールがなかったらホアキンが男優賞獲得してたと思う。勿論ルカ・マリネッリの演技もとてつもなく素晴らしかったですケド…