マーティン・エデンに投稿された感想・評価 - 4ページ目

「マーティン・エデン」に投稿された感想・評価

筋書きはアリガチ、でも主演のルカ・マリネッリのビジュアルとわかりやすくクラシックな画造りが良かった。

前半歌モノのBGMがちょっとやり過ぎ感あって邪魔に思えたけど、後半そんなパーツもなくなり、ひたすらにマリネッリさんの演技とビジュアルにちょこちょこと挟まれるイタリアの風景の美しさが立ってて、それだけで良かった。

イタリア語の暑苦しさも題材に合ってて見応えがあった。
そんなとこかな。
16ミリのフィルムの質感が最高
貧民街から独学で勉強し作家にのしあがった若者の物語

知性を身につけやりたいことが見つかり、成功したはいいものの果たしてそれが幸せかどうか
書きたいものが世間に望まれない
自分の考えが貧民層にも富裕層にも理解されない
愛も名声も望んでいたはずなのに手にしてみると感じる虚無感
知識からくる世の中への絶望

支配者からの支配から解放されることを夢見る労働者たち。たとえ解放されたとしてもまた新たな者が支配する体制が作られるのに、学がないから気づけない。しかしまだ夢を見れる彼らの方が主人公よりも幸せなのかもしれない

途中途中に流れる歌が要らない気がした
主演の俳優(シャー・ルク・カーンに似てる)の最初と最期の変わり様が半端なく、全く違う雰囲気を醸し出している
kanekone

kanekoneの感想・評価

3.7
生まれや育ちという壁に直面するマーティンが哀れ。せっかく成功してもより不幸そうに見えるし。原作読んでみたくなったが品切れで結構なお値段なんだな。
おけい

おけいの感想・評価

4.2
ルカマリネッリ目的。最近のワタクシの若手注目俳優です。ジャケ写もカッコいい。

『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』でイカれた悪役をやったルカマリネッリ。誰が見ても分かるように、文句無しのハンサムボーイですが、演技力にはかなりの定評がありイタリア🇮🇹では数々の賞にノミネートされたり受賞をしています。

本作は貧困層から独学で作家へ昇り詰めたジャックロンドンの自伝的小説(マーティンイーデン)の映画化です。

貧しい船乗りの青年マーティンエデン(ルカマルネッリ)は、上流階級のエレナに出会い文学に目覚める。

(あなたのように考え、あなたのような話し方をしたい)

エレナに見合う男になる為にも、作家を志す純粋な青年マーティン。肉体労働しか働き口が無く小学生レベルの学業も終えていないマーティンの独学での執筆活動は苦難や挫折の連続である。

大作家となり富と名声を手に入れたマーティン。夢を諦めなかった男は成功と引き換えに大切な何かを失っていく。

感情表現豊かな青年時代、エネルギッシュであり苦難に立ち向かう姿勢が印象的だったマーティン。成功前も成功後も表現者としての自分は何も変わらないないのに、人々はもてはやし周りの態度は一変する。

かつての恋人までも。

富と名声…肩書きだけで人を見るべきではないという典型的な物語だった。

何故自分を信じてくれなかったのか?とエレナに問うマーティンの虚無感が半端なく突き刺さり、私の忘れられない作品の一つとなりました。
mikoyan358

mikoyan358の感想・評価

2.5
作家ジャック・ロンドンの自伝がベース。全く学のなかった青年が両家のお嬢様と接する中で文学に目覚め、というサクセスストーリーが本来の流れなのだが、とにかくこの主人公マーティンを取り巻く環境がある程度名声を得てからも暗いものばかりで、おまけにマーティン自身もさんざん追いかけた女性に対するあの仕打ちとか我慢ならない行動が多く勝手にせいという感じ。途中からイタリアの共産主義の話も絡んできて複雑になり、マーティンがどこへ向かおうとするのかも、そして一番知りたかった「なぜ彼が売れたのか」も結局まだよくわかっていない。ベネチアで賞を獲得したルカ・マリネッリのなりきり度合いは良かったが...
時代設定には違和感があった。
原作と映画のこの隔たりのせいで、主人公の意味合いが大きく変わっている。
「適者生存」を唱えたハーバートスペンサーに熱狂する主人公の意味合いが、WW2前と後ではえげつないほど変わってくる。


ただ、独学で何かを成そうと志している人にとって、情熱を与えられつつも、もの悲しい社会の本質を垣間見せてくれる作品。

アメリカが舞台の原作なのにアメリカが映画化しないのは、アメリカンドリームを興醒めさせるような展開をアメリカの大衆が望んでいないからだろう。

この度の映画化は、舞台をイタリアに移しつつも、ロマンスたっぷりの良作に仕上がっている。
時代もかなり進んでおり、マーティンだけが時代錯誤な人間に思えた。どの家にもテレビのある時代に高額な原稿料をもとに新人作家が成り上がれるはずがない(泣)
原作当時のスペンサーと、すでにテレビが普及し(テレビの上にはヘリコプターのおもちゃまである!!)Mフーコーらが活躍している時代でスペンサーに熱狂しているのでは意味合いが大きく違ってくる。

若干ロマンスにフォーカスを置きすぎているので、マーティンの知や教養に対する恥じらいや畏れというものをこの映画では感じられにくかった。原作で描かれる社交の場でどう振舞っていいかわからず本来は卓越しているはずの身体感覚まで揺るがされるような経験をするマーティンや、社会主義者の若者が集うサロンで初めて真っ向から思想を語り合える仲間を得られた歓びに浮かれるマーティンが僕にとっては魅力的だったので、、、。

でも良質な映画です。
sho

shoの感想・評価

3.9
貧困の地で育ったマーティン、貧しい身分であるがゆえ愛する人とはうまくいかない。しかし、貧しかったからこそ詩に魅せられ、作家になるという夢を叶える。詩に対する貪欲さというものは、マーティンの身分であったからこそのもの。
金、地位、名誉、マーティンが目指した愛する人であるブルジョア階級の生活を手にした先に待っていたものは、マーティンの想像するものではなかった。
やはり、序盤の貧しいながらもひたすらにエレナを愛しひたすらに執筆していたときのマーティンは、生き生きして美しかった。
saskia

saskiaの感想・評価

2.8
絶望の青春。

マーティンは青い春が絶望的すぎて
裕福になっても幸せを感じられなかったんだろうか。
独学で作家を目指そうなんて考える?
でもよく考えたら作家は勉強してなれるもんじゃないか…努力じゃなくて才能だよね(°Д°)

幸せになれなかったとしても
その努力は決して無駄ではないのだ。
いつか、自分の選択は間違ってなかったと思える日はくる。

それにしても、彼女との関係がお金がない時の方が上手くいってたとか
皮肉すぎないか。


マーティン役のルカマリネッリの存在感が素晴らしかった。

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2021/№771◡̈*✧🌛
おうち映画№771
劇場映画№
Haruki

Harukiの感想・評価

4.0
アメリカンドリームの体現者となったジャック・ロンドンの自伝的長編を映画化。

充足感とはなにか、幸福感とはなにかをテーマに1人の男の人生を静謐に描ききった作品。

マーティンは貧しい船乗りから一転、良家の女性に恋をして作家を目指す。
恋愛や熱意、葛藤、希望や絶望など、彼の人生における精神の盛衰を見事に捉えている。

ルカ・マリネッリの演技は素晴らしい。
ジャック・ロンドンの原作をイタリアンに。原作読もうか、など柄にもないことを考えたせいでパンフ買いそびれ(泣)柴田先生のエッセイやロンドン年表まで載ってたのに。。。(原作は大作で、未だ購入ならず)

これは完全にルカ・マリネッリのスター映画。前半、無学だが感性豊かな労働者階級の青年が、知的なブルジョアの彼女を愛するようになり、彼女のようになるべく文学を愛し、自分の未来を確信し…。農場で親切な一家に助けられながら作家活動に励む、無一文ながら港湾を本と野心を抱いて大股で歩く姿のカッコよさ。

それが後半は成功者となって、こんなはずでは…と。結局、ブルジョア階級には馴染めず、かといって港湾を闊歩した頃には戻れず。時折、幻影のような白黒の映像。

最後に夕陽に向って海を泳ぐマーティン。何故か黒いシャツを着た男たち(ファシズム時代に向かう暗示?)

チラシの煙草をくわえた不敵なルカのカッコよさに(チラシは貰えて良かった〜)つい、二度見した。

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