夫婦間の亀裂。愛と希望と法律のせめぎ合い。身に覚えのある感情の爆発。事態が深刻になるほどに問題の核心から遠のき、深刻さが馬鹿らしさへと変質する皮肉。なのに深刻にならざるを得ない現実。わかっちゃいるけどやめられない、スーダラ節のような人間感情の機微をリアルに描けば、それがリアルなほど、真剣なほど、滑稽になる。滑稽なほど、愛すべき人物像となる。完璧なシナリオ。そのシナリオを完璧に演じた主演のふたりを始めとするすべてのキャストに拍手。
すべてが壊れた末、最後に愛だけが残った。切なかった。
元旦に家族3人で鑑賞。お正月の家族映画にふさわしい一品でした。