「すべての物事には、始まりと終わりがある。」
人の一生は、生をもって始まり、死によって終わる。
始まりと終わりの間には、中間がある。
僕らの人生は、その殆どが中間だ。
だからこそ、死によってのみ、人生が決まる。
人の一生は、常に変わり続けてゆく。
中間の中に、さまざまな始まりと終わりとがあるけれど、何も決まりきることはない。
変わりゆくからこそ、始まりと終わりの気持ちを忘れないようにしたい。
人生は振り返ることでしか意味を理解し得ないし、前にしか進めないからこそ、その時の自分の状況をどう感じ、どう解釈したかという事実を歪めないで、大切にして生きていきたい。
その上で、今を解釈して行きたい。
ふたりが惹かれ合い、愛し合い、子を授かって、子を愛し、それでも夫婦関係に終わりが来たこと、それもまた中間に過ぎないのだ。
手紙に綴った素直な気持ちがあったことを受け入れて、ふたりが自分の人生の道をしっかりと踏みしめて行くことを願いたい。
一度は愛し合って、一緒になった仲なんだということを心に刻むことが大事なんだね。