そこまで説明的な描写はなく冒頭の手紙と
膨大な量の会話で物語や人物の輪郭がだんだんハッキリしてくる。
輪郭がハッキリした頃にはすっかり感情移入している。
登場人物のトイレのシーンや鼻をかむといった何気ない仕草が凄くリアル。
構図は映画的だし、ドキュメント的な部分は感じさせないのに細かい人物の深い感情までよく伝わってきた。
あくまで視聴する側に第三者としての感情移入をさせるため、
この二人の仲裁に入りたくなる。
それが不思議な感覚だった。
だからこそ夫婦の喧嘩のシーンは泣けて泣けてしょうがなかった。
なんで〜って。
当事者同士には思いやりがあるのに外野が暴走するこの構図は
最近の過剰なポリティカル・コレクトネス思想により引き起こされる現代社会の問題点を浮き彫りにしているようでもある。
辛い内容なのにエンディングを見終わった後
何か温かい気分になれたから不思議だ。
ともかくスカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバー双方の演技が素晴らしかった。
とにかく私好みだった為偏った好評価になっている。
Netflixオリジナルのこの映画
願わくば映画館で観たかった。
まぁ一応劇場でも観れるみたいだけど。
