感想を言葉にするのが難しい映画。
けれど「言葉にする難しさ」こそが、この映画の最も大事なところなのであり、クリエイター陣の腕の見せどころないだろうか。
この映画を見ていると、くるりの『ばらの花』という名曲の「あんなに近づいたのに遠くなっていく」という歌詞を思い出す。
一回本音をぶつけ合うところがあるが、互いの気持ちの核心にせまるセリフがほとんどない、というか、あえて遠ざけてる感じが演出として効いていた。
ヒリヒリした雰囲気・空気といったものを醸し出して、表の言葉の裏に隠された気持ちを読み解いていく、難しい映画だったと思う。
セリフを超えたところに真意がある。
そう言った意味では、思ってた以上に、「映画的」だったのかもしれない。