足拭き猫

マリッジ・ストーリーの足拭き猫のレビュー・感想・評価

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)
4.0
「フランシス・ハ」と同じ監督だと知らずたまたま次の日に鑑賞。
結婚なんて勢いでしちゃうものなのよ。離婚は経験してないけどもうぐっちゃぐちゃでね。
門や髪の毛を切ってあげるシーンでこの二人大丈夫かも?と期待するも、一回関係がダメになると相手のことが信じられなくなり、こうなったのはあんたのせいの罵り合いは辛かった。スカーレット・ヨハンソンの怒りの熱量と同じくらい沸騰するアダムドライバー(どうもダースベイダーのイメージが付けまとう)、一歩も譲らなくて終わった時は一緒にため息ついちゃった。苦すぎる。
ニコールは自分のことを夫の付属品だとぼんやりと感じてるが、弁護士ノラによってそれが何なのかはっきりとさせられる。感情というあいまいなものを訴訟という言語にすると理屈になったり揚げ足取りになったりしてしまい、アメリカの訴訟はエグイ。ローラダーンがいつまでもセクシーで、女を弁護士の武器にしているというのがさらっと、しかし露骨に描かれているのも怖い。
ロサンゼルスはなんせスペースがある、というのはジョークかと思いきやロスの人は本気でそう思ってるらしい。ニューヨークは歩けるから、というのは逆に狭いからできるんやでという自慢なのかな。どこの国にも都市間の争いみたいなものがあるのね。
どんなに疲れていても父または母どちらかの家に移動させられるのが子供からしてみれば辛いのでは?と思ったり、親は二人とも愛情は注ぐけどしつけはどうなっているんだとハラハラもしたけど、ちゃんと成長してたのはほっとした。