いのさん

WASP ネットワークのいのさんのレビュー・感想・評価

WASP ネットワーク(2019年製作の映画)
3.5
《家族か国か、正義を貫いた男たち》

(あらすじ)

キューバ革命時にアメリカのフロリダに逃れて、反カストロ活動を続ける勢力が存在する。中には家族をキューバに置いたまま単身アメリカに渡り活動に身を投じる者もいるが、残された家族は裏切り者と呼ばれて過ごす。90年代に起きた事実をもとに、スリルやサプライズ満載の革命的映画だ。第32回東京国際映画祭ワールドフォーカス部門作品。

(感想)

サムネイルの写真を見て、平和的な家族の物語の一面が強い作品だと思っていたが、実際は史実に基づくスリルさある作品でした。家族か、国か。キューバ革命時のキューバとアメリカを舞台に反カストロ活動を続け、スパイとして身を投じる男たち(通称:WASPネットワーク)が躍動する。WASPネットワークの活躍により、多くの爆薬や危険物を取り締まることができた。しかし、それはあくまで反政府的な活動であり、家族も巻き込んでしまう危険ある行為だ。それを日常的に描くことで当時のキューバ政治を分かりやすく、情緒的に描いた。きっと家族の姿を見てしまうと、国を守るか、家族を守るか、その天秤をかけて悩んでしまうと思います。考えることの多い作品ですが、歴史的な一面もある面白い作品です!
いのさん

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