Ranan

ハニーボーイのRananのレビュー・感想・評価

ハニーボーイ(2019年製作の映画)
5.0
エンドロールで再び泣いたのは『シンプル・シモン』以来。母と息子を描いたものは何度も出会った気がするけど、父と息子をこんなにじっくり思ったのははじめての経験だった。近いのはティモシーのやつかな?ドランの母息子も鮮明に残る今。
けどこれはたった12歳の子供。しかも、彼の人生は全てこの父親と共にある。タバコも、アルコールも、全部父親からもらったものだ。

悪気がないことで心底憎めなくなるから不器用ってずるい。だから最後の歌もすごくすごく嫌だけど決して嫌いにはなれないし、どこかにある愛おしさを否定できなくさせる。

幼少期の記憶と、現在の交差の仕方がまた良い。ちょっと乱雑だけど人が記憶を振り返る時なんてそんなもんだろう。ほとんど自己セラピーのための映画らしいが、愛する人と心から会話ができない、通じ合えないもどかしさや苦しさを経験するのが自分だけじゃないということに気づくこと、そしてこの作品で再経験してしまうということだけでも価値があるんじゃないかと思う。

お父さん喋るの早すぎ!英語字幕大変すぎる