このレビューはネタバレを含みます
ドキュメンタリーなのだからスコア云々ではないとは思うが、強いてつけるのであれば「点数をつけないか『5』」ではないかな。
政府が自国民の命を奪う。理解できない事が地球のどこかで起きている。
目の前で亡くなっていくアレッポの市民。撮影などやめろと大喝する者、葛藤は当然あっただろう。あの状況下で彼女はよく撮り続けた。
映像はまさしく戦場。戦争とは人が殺され、死んでいくものであるというごく当たり前のことがずっと流れ続けている。かなりきつい。
現場での撮影でしか伝えられない事があるとはわかっているつもりでも子供たちが犠牲になるシーンには目を覆ってしまう。
アラブの春がきっかけと言われる長引くシリア内戦、遠い異国の地である私がいる日本では殆ど大きなニュースとしては流れない。確かに中東の社会情勢に明るくなければこの紛争は複雑すぎてよく分からないのが本音ではある。
それだからこそ、市民目線の状況を伝える本作は他国の一人でも多くが観るに値するドキュメンタリーだと思う。
最後に思うことは子供たちの笑顔は何物にも代えがたいということだ。