まりん

ラスト・クリスマスのまりんのネタバレレビュー・内容・結末

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

ベタな恋愛映画かと思ったら、違った。

無謀な夢を見てだらしなくて奔放に見える、良くいる駄目ヒロインのようなケイトを、女友達たちは見捨てない。
そこがね、引っかかるの。
地面にへたり込んで救いを求めるケイトに、これが本当の君だね‥と言うセリフもまなざしも凄く優しくて、宝物を見つけたような笑顔を見せるのに、それと同時に、彼はヒロインに絶対におちないのだと思う。
その理由までは分からなかった。考えられる可能性はケイトが口にして否定されるし。
近いようで遠い彼に嘆き溺れるのじゃ無くて、心の支えに前に進み自分を取り戻していくんだけど、そこが好き。
そして、全ての符号が一致した瞬間。ケイトと一緒に崩れそうよね。
そうだよ。これは、クリスマスの奇跡の映画だったんだ‥と気が付く。
凄く残酷ではあるけれど、凄く優しい奇跡。

前振りでずっと拘ってきた、George Michaelが生きるラスト。
Wham!のクリスマスソングが、凄く深い意味を持って来て泣いた。

ストーリーの中に、ホームレスや、ゲイや、移民や、家族の問題すべて盛り込んでいるんだけど、クリスマスくらい、皆がその煩わしさから解放されたらいいね。

Emma Thompsonの煩わしいママ役も秀逸。
まりん

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