ゆめちん

ラスト・クリスマスのゆめちんのレビュー・感想・評価

ラスト・クリスマス(2019年製作の映画)
4.0
ラスト・クリスマス

"ワム!" の "ラスト・クリスマス"をモチーフに、クリスマスという特別な季節の🇬🇧ロンドンを舞台に描かれた、オリジナルラブストーリー。

ロンドンのクリスマスショップで働くケイトは、なかなか仕事に集中できず生活も荒れ気味に。そんな彼女の前に、突如謎の青年トムが現れ、次第に彼に好意を抱いていきます。

クリスマス間近のロンドンのイルミネーションがとてもきれい。それを見ているだけでも、十分に堪能できる作品でしたが、冒頭から惜しみなく "ラスト・クリスマス" が流れると、その世界観に引き込まれ、クリスマスの高揚感、家族の幸せな笑顔、キュンとするような恋の予感、次々と楽しいことが頭に浮かび、心が躍ります。

自分しか見ていなかったケイト。トムに導かれるように周囲に目を向けるようになり、徐々に変化していく過程が印象的で、気がつくといつの間にか彼女を応援していました。

単なるラブコメに留まらず、移民問題、格差社会、LGBTや家族の絆などの社会問題を、重くなり過ぎることなく、作品の中に上手く織り交ぜられ、ジョージ・マイケルへの哀悼の意も感じられます。

エミリア・クラークの移り変わる様々な表情がとても魅力的。"クレイジー・リッチ!" 親子の共演も楽しいし、エマ・トンプソンの歌声もまだまだ健在で、キャストでも見せてくれました。

終盤に "ラスト・クリスマス" の意味が分かると、涙が止まりませんでしたが、誰もがクリスマスの雰囲気を味わえ、温かい気持ちになれる作品ですので是非劇場へ。

それにしても、ケイトが働いていたクリスマスショップに行ってみたいし、飾ってあったグッズを端から端まで見てみたい!
ゆめちん

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