mura

やりたいふたり 寝取られの美学のmuraのレビュー・感想・評価

4.3
東京への出張のさなか、新宿でオーピー映画作品の特集上映を見た。まさかの満席で立見。ピンク映画にこれだけの観客…さすが東京…笑

満席ということ以上に驚かされたのは、作品のクオリティ。テンポよく展開し、笑いもまじえながら引きこんでいって、最後は見る者の感情を揺さぶる。見終わったあと拍手を贈りたくなった(舞台挨拶もあったためか実際に拍手はあった)。

新人漫画家のアイ。編集者からエロ漫画の依頼を受ける。ところがアイにはセックスの経験がない。そこでアブノーマルな経験をもつ男女に話を聞くことに。語るのはは元夫婦のタモツとカオリ。しかしタモツから聞く話とカオリから聞く話は少し違う。互いに愛していたことはわかるけど、ふたりの話にはくい違いがある。そこにミキがあらわれ、これまた違う話をはじめる。アイはAV女優。タモツとはAVの女優と監督の関係で…といった話。

タモツもカオリも互いに相手のイヤらしさに惹かれるわけだが、これがどうもストレートにはまじわらない。ここが斬新でおもしろい。しかもミキがかかわってくることで、その「まじわらない」切なさが浮かびあがっていく。ここでは多くを説明しないけれど、本当に切ない話。

しかしこういった作品が受け入れられる東京の土壌っていうのは…映画後にゴールデン街で酒を飲みながら話してみたが…途中からまったく違う話になって、あっという間に深夜2時。東京はやっぱりおもしろい 笑
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