誰がハマーショルドを殺したかの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

上映館(3館)

誰がハマーショルドを殺したか2019年製作の映画)

Cold Case Hammarskjöld

上映日:2020年07月18日

製作国:

上映時間:123分

あらすじ

「誰がハマーショルドを殺したか」に投稿された感想・評価

koro

koroの感想・評価

3.5
頻繁に前後する時系列と、入れ替わる登場人物の多さ、人の名前なんだか何だかわからなくなるカタカナ名称、そして似たようなホテルで似たようなタイピストに語る2つの場面…だいぶ混乱して、途中眠くなりました。
でも興味深く面白い内容。どこまで真実なのかわからないけど。
タスク

タスクの感想・評価

3.5
陰謀かはたまたアホらしい妄想か
ハマーショルドの死とそれに携わったとされる秘密組織と謎の人物を調査していくドキュメンタリー

スペードのエース、未公開情報、秘密結社、絶滅計画、白い服…etcなど謎の多い国連事務総長の死から浮かび上がる映画のような疑念とキーワード達
前半は少したるいが後半組織に近い人間が出てくることで次第に陰謀論が現実味を帯びてきて面白くなる
imapon

imaponの感想・評価

3.6
コンゴ動乱 言語道断 w
新型コロナなんかもそうだけど、陰謀論とはファクトとかフェイクとかはどーでも良くて、そんな事もさもありなんと思考するだけで楽しくも恐ろしくもあるわけだ。
さらに陰謀は暴かれたり解明されたりしない謎に価値がある。
前半ダルいがだんだん良くなる。
口実を二人の黒人女性に今時タイプさせる。
マッツ・ブリューガー監督のいかがわしい演出と彼自身のキャラ魅力もあり十二分に面白かった。
1961年、アフリカのザンビアで起こった第2代国連事務総長・ダグ・ハマーショルドの飛行機墜落事故死にまつわる謎に迫ったドキュメンタリー。

監督も作品冒頭で「誰やねん」扱いしている通り、私もハマーショルドさんについてはまったく存じ上げませんでした。

ただこの映画はハマーショルドさんについて最低限のことは教えてくれるものの、さほど深掘りすることはないという。

しかも「ハマーショルドの墜落死が暗殺だったのではないか?」という疑惑の解明が動機だったはずが、次第にその本筋からズレていき、その事件に関わったとされる秘密組織・サイマーとその中心人物、ドクター・マックスウェルの正体探しに焦点が当たっていくのですね。

ほんでまたサイマーにまつわる話ってのが、とてつもなく怪しいというか、英国系の諜報組織が絡んでるだのなんだの、典型的な陰謀論チックで、だんだん「これ、全部フィクションなんちゃう?」という気にさせられるんですな。

このあたり、おそらく監督は意図的にやっていて、ホテルで2人の黒人秘書が監督の証言を古いタイプライターで打ちながらやり取りするという虚構めいた演出をインサートすることで、あえて観客を混乱させてると思われる。

この人を食った、ある種愉快犯的なアプローチは好悪が分かれそうですが、わたしゃ全然好きな方ですね。

サイマーの件は後半、南アフリカのアパルトヘイトを巡る信じられないほど非人道的な秘密工作にまで行き着き、まあ結局どこまでが事実かは証明されずじまいなんですが、あまりに重たい話だけに、完全なフィクション化も正調なドキュメントにも出来なかったのかと想像する次第。

マッツ・ブリューガー監督、ふざけた中にも硬骨なジャーナリスト魂が宿った人なのかなと、この怪作は伝えてくれています。
これはかなりの衝撃的。1961年に飛行機事故で死亡した国連事務総長ハマーショルド。その事故原因を探っていくドキュメンタリーなのだが、出てくる話があまりにもうさん臭く、壮大で水曜スペシャルでも見ているような気分に。

秘密組織、某国の陰謀によるウイルスの話などはのけぞりそうになるような驚愕。
どこまで事実なのかはわからないが、歴史の暗黒に鳥肌が立った。
tama

tamaの感想・評価

3.0
前半1時間は眠気との戦い…
登場人物多すぎて整理つかない。
映画の中の話のようなドキュメンタリー。
ミニシアターエイドの未来チケット使って、シアター・イメージフォーラムで。
1961年、当時の国連事務総長ハマーショルドはコンゴとカタンガの紛争解決をはかるも、乗った飛行機がコンゴ上空で墜落事故を起こし、乗員全員が死亡。
50年以上未解決の事件を追う。。

ハマーショルドが誰なのか、なんて知らなくても、そこはポイントではないので大丈夫!
それでも最初はなかなか端緒を掴めず、朝早かったのもあり途中眠気に襲われたものの笑
元々の話の筋からは脱線したように感じる「サイマー」の陰謀論あたりから急激に面白くなって、ゾワワ〜っと一気に目が覚めた…
そして悪い人がシレッと出てくるあたり「同じ遺伝子の3人の他人」ぽくてゾワワ〜…

都市伝説とか陰謀論とか好きな人はハマるドキュメンタリー!
 怖い映画である。並みのホラー映画よりもずっと怖い。何が怖いかと言えば、本作品で紹介されているのと同じような事例が世界中で起きているに違いないと思わせるところが怖い。
 当方はいわゆる陰謀論者ではないので、何でもかんでもCIAの陰謀だと言うつもりはないが、かつてラングレーに所在して3万人とも言われる職員が働いていた組織が、実は大したことはしていませんでした、という方が逆に信じ難い。似たような組織であるMI6やモサド、かつてのKGBも、世界情勢をただ調べて報告するだけの組織ではなかった筈だ。国防総省のNSAやDIAがどういうことをしていたのかはスノーデンの告発に詳しい。本作品の中で何度も言及される、ジェームズ・ボンドでお馴染みのイギリスのMI6は対内工作のMI5に対して対外工作を担当しているらしい。いずれもトム・クランシーやロバート・ラドラムの小説からの受け売りだが、当たらずと言えども遠からずの筈だ。本当のところはおそらく当事者にしかわからないようになっているのだと思う。
 そういうブラックボックスみたいな組織が60年近く前に何をしたのかを探ろうとするのが本作品である。国家権力の裏の顔とも言うべき組織を探るのだから、それ相応に危険が伴うのは当然だ。本作品があたかもフィクションであるかのように撮影されているのは、少しでも作品の影響力を弱めようとしているための気がする。諜報機関の存在自体を相対化する狙いもあるだろう。裏の組織と言っても人間で構成されている訳だし、考えてみれば彼らも役人だ。精神構造は前例踏襲主義と保身で成り立っている。
 役人にはいくつか種類があり、当方の勝手な分類では、手続を担当する事務職と実行部隊である現場職のふたつがある。霞が関の官僚はみんな事務職であり、警官や自衛官などは現場職だ。と言っても警察の上部組織や自衛隊の上部組織は事務職であり、官僚である。
 事務職の中には現場職に命令を下す立場の人間がいて、現場職は基本的に上官の命令を忠実に実行する役割である。現場に出る警官は皆そうだ。権力構造がそうなっているからで、現場職の仕事は権力の実力行使である。つまり権力の忠犬だ。犬のお巡りさんがどうして犬なのかがおわかりいただける話である。猫のお巡りさんだと勝手気儘過ぎて権力の実力行使がカオスになってしまうのだ。犬ぞりはあるが猫ぞりがないのと同じ理屈である。犬は命令に従い、吠え、噛み付く。犬は役人に向いているが猫は向いていない。

 権力の走狗たる役人たちが、前例を踏襲し自分たちの既得権益を守るために何をしたか。そこには常識では考えられない異常な精神性がある。森友問題で嘘八百を並べ立てた前国税庁長官や新財務事務次官の厚顔無恥な国会答弁を思い出すと、役人の中でも上級官僚になるとほぼサイコパスと同じような精神性になることがわかる。そうでない役人は国民のためにならない不正なことをした事実を恥じるし、中には自殺する人もいる。
 権力は異常者を生み出し、権力を背景とした実力行使をする。「007殺しのライセンス」みたいに殺人などの重大犯罪を犯しても権力によって守られる。各国の権力が互いに実力行使をすると戦争になるが、戦争にならない程度に闇に紛れて現場をかき回すのが諜報機関だ。現場は暴力にまみれて裏切りや逃亡が横行する。忠犬だったはずの役人たちが猫のように自分勝手になるのだ。それを次にやってきた現場職が制圧する。
 役人と言っても武器や格闘術がある現場職だからやることは恐ろしい。国連の事務総長を殺すくらいは朝飯前だろう。アメリカには巨大な軍需産業がある。世界の紛争がなくなると軍需産業は衰退し、場合によっては消滅する。紛争が必要な人々は権力に働きかけて紛争の火種を絶やさないようにするだろうし、その実行部隊は現場で雇う傭兵と役人たちだ。トランプ大統領の発言はまさに軍需産業を代弁している。誰がハマーショルド事務総長を殺したのかは明らかである。
 世界の紛争は必要だから起きている。人々の不寛容や無理解はマスコミやネットを通じて刷り込まれる。これからも何人ものハマーショルドが殺され続けるだろう。本作品を観て悪い予感を覚えない人はいないと思う。
ゲタ

ゲタの感想・評価

4.5
『「じゃあ、全部嘘だと思う?」と問われると「う…」って言い淀んでしまう怪作』

こういう映画を"見応えがあった"と
称してはいけないのでしょうが…

観終わった後になんとも言えない
複雑な心持ちで劇場を後にさせる
そんな作人でした

すべては映画の題名通り、真犯人である
「誰」を探り当てようとする
2時間ちょいぐらいの取材をまとめた
記録なのですが

面白いのは
「映画的ドキュメンタリー」とでも
言えばいいのか

監督自身の登場の仕方や話し方
さらに数多くのインタビューで話す
カメラの向こう側の人物達が

まるで創作映画のキャストで
あるかのように個々に語り続けるのが
なんというか普通のドキュメンタリーと
完璧に一線を画してる気がします

監督が起用した
このドキュメタリーを綴る役目を
わざわざ本当にタイプライターで
文字起こしをする黒人女性の秘書との
やりとりでまとめあげていくという
スパイスの妙

およそドキュメンタリーと称される映画を
割と多めには観てきたつもりですが
こんな映画はちょっと記憶にないほど
初めてのタイプという感じ

そこについてだけでも
非常に観る価値の高い映画と思います

さらに長いドキュメタリーでありながら
全部で15ほどだったかな
(間違ってたらすみません🙇🏻)
取材対象やテーマが少し変わるたびに
細かく章立てして構成してくれているので

これも飽きがきにくく
見事に「観る人を考えた」映画のような
ドキュメンタリーと感じる所以にも
思えます

加えて所々まるで戦中プロパガンダとして
子供にも分かりやすくするためかのように
パターンの荒いアニメーションで
中身を説明されたりするので
上映時間中全く退屈せずに
凝視してしまいました

さらに…

話はやがて「誰が殺したか」の核心を
解き明かそうとして進んでいく訳ですが

監督とこの問題を提起した
ヨーランなる同僚の取材は
いつしかとんでもない事実を
(映画の中で)探り当ててしまいます

それがもうおぞましい寒気を
全身に禁じ得ない"事実"…

慄然です💉
半端ないほどに

取材の全てが語られ映画が終わる頃
監督としての最後の見解が語られますが
それはあくまで取材を通して
監督が感じてまとめたことのいわば
"主観"であり

声高に「見ろ!真実を突き止めたぞ!」
みたいなことで終わる訳ではありません

もちろん出演者全員が保身のために
でっち上げやら嘘やらを
証言してるのかもしれないでしょう

でも、そこで必ず立ち返るのが
「ハマーショルドをはじめとして
 数々の人間が殺されている」
という動き用のない事実…

なので
簡単には揺るがせにできない感情が
このレビューの題名に行き着くのです…

梅雨の夜の極めて得がたい
充実した2時間の旅でした

誰にとっても興味が湧くテーマでもないし
見方によっては退屈な映画かもしれない

でも仮に友人に「観る価値ある?」と
聞かれたとするなら
小生としては

一も二もなくオススメしたい
怪作ドキュメンタリー

とだけ答えることと思います

[18:40]劇場②

P.S.
ちょっとした所にウイットなギャグも
挟まれてるので、こんな深刻なテーマに
ヘラヘラ笑ってていいのかなと
自己嫌悪にもなりましたが
まぁ、それはそれ。
「誰がハマーショルドを殺したか」めちゃくちゃ面白かった。すべてのミステリーとスパイ映画を現実が追い越してた。
                               
石原慎太郎といい野田洋次郎といい、あと相模原の事件からの周年が昨日だったりして、今日観たのはものすごくタイムリーだった。本当に内容的に「アクトオブキリング」くらいの衝撃があった。

探偵小説的な構成とか秘書が二人いる演出とかもよかったし、それに関して自己言及する感じもよかった。カメラワークもいいし、証言者を「この人」って感じで正面から撮る静止画の感じとかもなんかよかったな。

ネタバレはないですが、ここから先は映画を観てから読んだほうが映画を100%楽しめると思うのでできれば鑑賞後にどうぞ。




ミステリーに例えて考えてたら「アクトオブキリング」はコロンボ方式で本作は正統派ミステリーかなとか思ったけど、よく考えたら大抵の普通のドキュメンタリーは結果から問題意識をもって取材でさかのぼるんだからコロンボ方式が普通だよな。もちろんその過程で真相が明らかになったりはすることも多いけど。でもそれはやっぱり動機とかトリックの部分であってやっぱり犯人が分かってないことはまれですね。ただ、本作はそのうえでメインの事件に加えてとんでもない別の事件が現れるのが本当に衝撃的だった。