強烈な胸糞、
と言われる理由も
もちろん、
もちろんわかります。
ただ。
ラストに立った今
しんどい思いで振り返って
不味い思いで噛みしめると。
ある意味、
ベストエンディング。
って思えてくる映画でした。
「人間、いつ出てくるの？」
ってぐらいクズばかりが登場するものの
その全員
お母さんが探そうが探すまいが
すでに存在していたわけで。
一見
絶対に見つける、という母の執念が
引き起こした惨事っぽく見える出来事すら
きっと、あのままよりは良かったはず。
巻き込まれた全ての人にとって。
うちの病院の小児科では
赤ちゃん〜物心がつく年齢までの子どもに
なにか検査をするとき
家族から引き離すというルールがあります。
強制で別室に連れて行くんです。
このルール、
日本の病院に対する前置きの信頼の薄い
外国籍の患者さん家族だと
揉めやすいんですけど（笑）、
先生は、それでも頑なに拒否します。
「自分が不安な思いや
辛い思いをしているとき
お母さんが助けてくれなかった」
という経験を
させないためなんだそうです。
逆を言えば
どんなに辛いことでも
とんなに痛い思いをしても
そして
そのことをお母さんが知らなくても。
「帰ろうね」という言葉が、きっと大事。
そんなことを思い出す
ラスト30分でした。
