okadunk

NO SMOKINGのokadunkのレビュー・感想・評価

NO SMOKING(2019年製作の映画)
4.6
細野晴臣のドキュメンタリー映画「NO SMOKING」を鑑賞した。細野さんの生い立ちから今までの系譜を追いかけた画期的な作品だ。あらためて、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂が在籍した伝説のバンド「はっぴいえんど」と世界的にブレイクした坂本龍一、高橋幸宏が在籍したYMOのどっちも関わっていたのはバケモノすぎる。今の日本音楽シーンで最も重要な存在なのは間違いない。

ナレーターは星野源が担当。SAKEROCKから知っていたとのことなので、対談連載よりも前から知り合いだった模様。星野源に「あとはよろしく」というのは悲しすぎる。星野源も頑張ってほしい。昨今の中堅どころの日本人アーティストは誰もが頼りないので、世界に通用する気がしない。

大瀧詠一との出会いから、はっぴいえんどの結成。久保田真琴に影響され、トロピカル3部作をつくったこと、横尾忠則とインドに行った話。白魔術、黒魔術ならぬ黄色人種だからイエローマジック。高橋幸宏が結成時にかけつけたこと、ライディーンの人気爆発。歌謡曲路線で遊んだことや松田聖子に曲提供してアイドルナンバーワンにしたこと。

「おなじことはやらない。意味ないから」って本当にかっこいい。
「商業主義と音楽主義は違う。売れなくても音楽主義は生き残る。」これは細野晴臣という規格外の才能だからできること。
「最高の映画はこれから見ようと楽しみにしている映画。音楽も同じ。」祭は準備をしている時が一番楽しいってことかな。

彼のこれまでの生涯を振り返りつつも、その偉大すぎる功績にひれ伏すばかりだった。
okadunk

okadunk