odamakinyan

Redのodamakinyanのレビュー・感想・評価

Red(2020年製作の映画)
2.8
原作既読です。アマプラで鑑賞。原作とはかなり違っていたと思います。しかし原作のあやふやな箇所は悪意からか?現実的なものに改編してあったようです。私は原作でのトイレで未遂の場面がなかっただけでも上品だったように思いました。また塔子の家が超高級住宅で、いくら夫が少しおぼっちゃまで、次の子供を所望したとはいえ、家を出ていくのは塔子のわがままみたいに思えてなりませんでした。あれだけの家庭を捨て去るだけの性の魅力って一体と思いましたし、その性場面も私が見た数少ない不倫映画の、アイルケや失楽園よりもきれいに撮れていなかったと思います。

あと気になったことは、途中で会社の資材を勝手に使ってミニチュアハウスを作っていたりしたことで、ああいうことはデザイン事務所でも許されないのではないかと思いました。そのあたり職場がユルユルなのは、原作もそうだったからかなあと思いました。原作は読んでいてこんな職場ってありえない、学生運動の緩いところみたいと思いましたし、時間中に抜け出す不倫場面もあまりいい感じではなかったです。

ラストのオチも原作と違っていて、車で逃亡中みたいなのは、あの「ボニーとクライド」みたいにしたかったのかなと思いました。つまりこの先二人には破滅しかないという感じになっていて、やはりこの映画の製作者は原作には批判的だったのだなあと思いました。
odamakinyan

odamakinyan