ゆき

Redのゆきのレビュー・感想・評価

Red(2020年製作の映画)
3.6
双方の幸せ

理由も決断も、全て彼女が選ぶべきもの。
家庭、仕事、遊び、独り。至る所に“らしさ”を置いて生きるからこそ、保てるものがある。
限られた生活から一段カジュアルダウンした塔子は表情が違う。これもらしさなんだろう。
10年もの月日で人が変わらないなんてことはない。1000年前からそう。
家族の線引きも愛情表現もズレがあって当たり前。
三者三様の関わり方と、目・息遣いが語る心情は見応えがありました。
生身に感じられる塔子の母と小鷹の言葉。
感情を抑制するように、堅物な言い回しが続く。なんだか朗読劇のようだった。
行先も出口も見えない2人のドライブに合点がいく時には、真っ白だったはずの世界が色濃くなっていた、他の色は重ねられないほどに。
エンドロールで思う、「やさしいひと」って表現は意地が悪いよ。

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絵に描いたように不自由のない生活を送る女性。10年ぶりに再会したその男性を見かけた瞬間から、彼女の日常は大きく変わり始める。