みーやん

マトリックス レザレクションズのみーやんのレビュー・感想・評価

3.5
あれ?他の方のレビュー眺めてると意外と旗色わるい・・・。俺けっこう面白かったけどな・・・。

これまでの3部作ではやっぱり1をリアルタイムで劇場で観たのがやっぱりとにかくショーゲキで。いま調べてみたところ1の公開が1999年で、それに先立って1986年に日本初訳となるウイリアムギブスンの「ニューロマンサー」がサイバーパンクなるものを世界にブワッと広めたのにはもちろんウワなんやこれめっちゃ面白いやんか!となったものの、その世界観をキアヌリーブス主演で映画化、しかもギブスン自身も関わった「JM」がなんかこう微妙でアチャーなんやこれってなったのが1995年。からのマトリックス1作目でついに!ついに映画でもこれができるようになったんや!と胸躍らせたものでした。ちなみに攻殻機動隊は1989年が原作漫画の初出のようですが、こちらはずっと後になって追っかけて知りました。なのでちょっとここでの原体験的な流れには入っていないのです。

いまさら言うまでもないけど作品スタート時点での世界観がグラッとゆらいだと思ったら本当の「現実」はその外にあって、だからこそ仮想の世界では物理法則を無視した行動も可能になるなんてあたりや、いかにもピカピカキラキラした「サイバーな」世界ではなくあくまでも現実味そのものの世界設定といかにもフィクショナルな舞台立てだったり全く白無地バックだったりっていう人工感とのミックスとか。いやほんとそのへん思い返すだけでワクワクできるなー。

とそんな1作目がまぁ娯楽大作としてはそう盛り上げてそう落とすよね〜、と全面同意ではないながらふつうに楽しめたわけですが、個人的には2・3は現実世界レイヤーでの機械生命体対人間レジスタンスの戦いがとにかくゲンナリでした。いやそんな敵もドバドバ攻めてくるしこっちもとにかく火力でしのぎ切ろうとするしっていう高カロリーなわりに単調なバトルを期待してるわけではないんですけどっていう感じで。あと当時はパワードスーツ的なものをCGで動かすとどうしても重さ・重々しさに欠けるところがあったしね。いっぽう仮想世界の中でもとにかく敵が出るわ出るわ押し寄せるわ、かと思うとドラゴンボールみたいにぶんぶん空飛ぶわ衝撃波で周りがぶっこわれるわで、これもいろんな作品のレビューでしつこく書いてますが自分の苦手なインフレアクションに陥ってしまってコレジャナイ感はんぱないし。

前置きが長くなりましたがやっぱり自分とマトリックスシリーズの距離感というか温度感は明らかにしておいたほうがいいかなと思いまして。今作のレビューを書いてるのがそもそもどんな輩なのか、ベースラインが読み取れるほうがいいでしょ?

さてそんなこんなでそこまで心待ちにしてたわけではないけど総決算の続編が出たなら観ておかないとなー、だってそこまで好きなわけじゃなかったターミネーターのこないだの続編もいちおう劇場で観たし。ということで鑑賞しましたが、イヤ冒頭にも書いたけど自分にとってはかなり面白くて、少なくとも2と3よりはいいと思いました。ひととおり復習してから劇場行きましたけど。上記メカアクションよりはマトリックス内でのバトルに主軸があるし、まーやっぱり盛り上がるほど単調になるっていうあるあるは克服しきれてないものの過去作(そして世間では今もふつうにはびこっている)のインフレアクションよりはずっとがんばってなんとかしようとしてるとおもうし。キアヌリーブスとキャリーアンモスが年齢を重ねているのも必然性あるし絵的にもちゃんとしっくりソコ大事に撮ってる感じするし。あと過去作だけでなく世間的に大量生産されすぎ・当たり前のものになりすぎた「マトリックス的なるもの」にも落とし前つけてるし。シリーズ物の完結作としてはちょっとないぐらいちゃんと誠実に風呂敷を畳んでると僕は思います。

ただ!これは1作目で「キスで目覚めて円満解決って白雪姫やないねんから」と突っ込んだことでもあるのですが、このシリーズに限らず主人公とヒロインのつながりがとにかく強いというか、主人公がヒロインにとにかく執着するというか、個人的にはそういうのは苦手なんですよね。恋人を復活させると世界の破滅は逃れられないみたいなとこで恋人を選ぶ主人公とか、いやそこはなんぼなんでも恋人のいない未来を選ぼうよつらいだろうけどさって思ってしまうんですよね。そこは1作目からずっと自分にハマらない部分だったし今作でもハマらなさは健在でした。

まあ、一世を風靡したシリーズが完結するらしいから過去作予習してとりあえず見とくかぐらいでもともと興味なかったのであればそこまで手間かけるほどのことはないかもしれません。でもあのマトリックスがああなってこうなって、そして今作でこういうメッセージ性を伴って終わるっていうのは、並走してきた人ならたとえガッカリ感があったとしてもそれ込みで楽しい体験になるんじゃないかと思います!