フランシス・F・コッポラの名作『地獄の黙示録』は、あまりにも有名で、戦争の狂気と人間の本質に問いかける名作です。これまで、202分の『特別完全版』はDVDで鑑賞したことはありましたが、劇場で鑑賞したのは初めて。
しかも、IMXの高精細な映像と迫力あるサウンドでデジタルリマスターされていますので、このファイナルカットは、感動を覚えるほどでした。
CGでなんでもできてしまう現代にこそ、CG技術の無かった時代にコッポラが作り上げたリアリティ溢れる映像。誰が見ても、どこから見ても、最高品質の映画と言わざるを得ません。
シナリオやストーリーは、すでに完全版を鑑賞スミなので、大枠のところはわかっていたのですが、わかっていても、IMAXの臨場感溢れる映像でみると、ストーリーが進むごとに、大画面に吸い込まれてしまいそうな衝撃を覚えました。
『地獄の黙示録』という邦題をつけた、その気持が十分理解できるほどの残酷で狂気に満ちた戦争。それはまさに、世界の終焉です。
こんな世界なら終わってしまえばいい....とさえ思ってしまうコッポラの描写に、その憂鬱はどこまでもどこまでも追いかけてくるようでした。
傑作です。