社会のダストダス

マザーレス・ブルックリンの社会のダストダスのレビュー・感想・評価

マザーレス・ブルックリン(2019年製作の映画)
3.5
エドワード・ノートンが監督で主演。原作小説があるが時代設定などは変えてるらしい。ノートンにウィレム・デフォーにブルース・ウィリスとウェス・アンダーソン作品感がある面々。

ノートン演じる私立探偵ライオネルはトゥレット症という発作的な行動や言動の変わった障害を抱えており、50年代という時代を考えれば今よりはるかに苦労が多いはず。数々の銃撃から生き残ってきたブルース・ウィルス演じるフランクは今回弾丸一発で退場してしまうが重要な役どころではある。ライオネルは僅かな手がかりから育ての親である彼の足跡を追うことになる。

144分の長尺でストーリーは派手さはないけど、登場人物は比較的多いので序盤は登場人物を覚えることを意識したほうがいいかもしれない。会話シーンによる情報が多く場面も頻繁に切り替わるため、字幕を見逃すと展開に置いてかれるかもしれない。ライオネルは突飛な言動が多い為、シリアスな作風ながら意外とコミカルに映るシーンが多く、時々肩の力がほぐれる仕様になっている。

時代背景に沿ったニューヨークの街並みをお洒落なBGMで趣たっぷりだが、ライオネルの発作はそんなオトナな雰囲気の中でも起きてしまう。自分の中ではエドワード・ノートンといえば「アメリカンヒストリーX」で見た危険思想の白人至上主義者のイメージが強い為、今作では障害を持ちスラムで怒りをため込む黒人たちと同様に下層で生きるマイノリティの男の姿を見て改めて俳優ノートンの凄さを実感した。