コマミー

ジェクシー! スマホを変えただけなのにのコマミーのレビュー・感想・評価

3.9
【そのスマホ、凶暴につき】

※更新が遅れてしまい、申し訳ございません。


今では世界中の人々が"スマホ"を持っている時代だ……僕も含めて。
そして、その大半が"スマホが無ければ生きていけない"……僕も含めて。
ソーシャルメディアの重要性がますます向上してきたこの時代に、非常に面白い、あるコメディ映画がやって来た。

監督はあの「ハングオーバー」のシリーズの第一作目や「バッドママ」シリーズなんかを手掛けてきた"ジョン・ルーカス&スコット・ムーア"のコンビ監督だ。そして主演は、売れっ子のコメディ俳優の一人の、「ピッチパーフェクト」シリーズの"アダム・ディヴァイン"。

……面白くない訳がないのだが、その発想も面白かった。

主人公はいわゆる"スマホ依存症"の男だ。子供時代に、両親から口止めの代わりに携帯を渡されたりしたので、人生の大半を一つの媒体と共に過ごしてきた男だ。なので、スマホ無しだと、自分の住んでる家の場所も分からない。
そんな彼に、悲劇が近付くのはとても早かった。スマホが損傷したのだ。機種変をしに、販売店にやってきた男に手渡されたのは、高性能スマホ「ジェクシー」でした……。

現代に生きる人々の、"スマホに対する意識"に対する皮肉が詰まっている作品だ。
これは、一人のスマホ依存症男が、ジェクシーとの出会いによって、"人生の分岐点のようなものに向き合う"物語だ。なので、予告にあるような怖い要素もあるのだが、非常にある一定の人々の心に響く作品なのだ。なので、非常に飽きもせず観ることが出来たのだ。

自分もある意味では依存症なのかもしれない。全世界のほとんどがそうである。更正施設が出来たとすると手に負えないほどに…。
そんな中、"ジェクシー"のようなスマホが来たとしたら…。ジェクシーの"凶暴な面"と"甘い面"、ある意味では依存症を助長させるかもしれないが、"薬"にもなってくれる。

紐男の主人公に"恋したスマホ"が、本当に伝えたかった事とは…。

その場面に出会った僕は、たまには"スマホ無しの世界"も見てみたいなと思いました。
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